愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『夢をかなえる洗脳力』苫米地英人

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夢をかなえるための、自分に対して洗脳する方法です。

他人にも応用可能ですが悪用しないで下さい、とは著者の弁です。

 

世界は自分が認識したもので、そうでなければ存在していないのと同じです。

世界の捉え方や世界観を変えると、現実世界を変えるのと同じことになります。

 

今の競争社会は、勝っても負けても幸福感を感じ難いです。

勝者はごくごく一握りの政治家や大企業の社長でほぼ固定され、大部分の人はそこに到達し得ません。

 

抽象度を上げて、我欲を止めて、自分や悩みをみましょう。これを止観と言います。

瞑想と同じことです。

脳科学的には、ドーパミンが分泌されます。

 

抽象度を上げるには、自然界で瞑想や勉強をするのが良いです。

常に最高の自分でいると感じ続け、常に考え、物事を自分なりに解釈しましょう。

 

抽象度を上げるのは、悩みや苦痛を和らげるのにも使えます。

 

この後、他人を動かす方法も書いであります。

具体的なテクニックもあります。

しかし、ここまでで素晴らしい自分になっていれば、自ずと他人は動いてくれるような気はします。

 

多少難解な部分はありますが、仏教と脳科学の知識があれば、腑に落ちることがたくさんあります。

多くの人が実践したら、世の中はもっと良くなるかも知れません。

『万引き依存症』斉藤章佳

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学生時代のバイト先に、よく万引きをしに来る人がいました。

現場を掴むことは出来なかったのですが、商品が無くなるのは、いつもその人が来た後でした。

商売を営む側からすると、実に憎むべき犯罪です。

場合によっては店の経営を圧迫して、さらには倒産の原因にさえなりかねません。

いい大人なのに何故万引きをするのか?

その答えは、依存症という病気でした。

 

著者は依存症を治療する病院で働いています。

一般的に依存症というと、タバコやアルコールが浮かぶと思います。

しかし、それだけではありません。 

この病院には、万引き依存症を治療する科が存在するのです。

 

娘の結婚式当日。

ちょっと必要な物が出たので、買い物に出る母親。

この、ちょっと買い物に行ったお店で、母親は万引きをして捕まります。

 

やってはいけないと思えば思うほど、やってしまう。これは完全に病気です。

そして、他の依存症と同様に、治療をして万引きの衝動をコントロールしていきます。

 

まずは、万引き依存症という病気があるのを知れるのは、大きな収穫かも知れません。

少し変わった依存症である事と、何より犯罪を犯してしまうという事は、大きな問題になりそうです。

 

 

『ブッダの集中力』アルボムッレ・スマナサーラ

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ブッダ=お釈迦様が実践して教えていた、集中力を高める方法について書いてあります。

 

集中力とは、心が揺れず対象にべったりとつく力です。

先天的な集中力や感情的な集中力は、理性とは真逆にあります。

三大悪感情というものがあります。

貪瞋痴の三つで、それぞれ欲・怒り・無知と訳されます。

その反対は、貢献・慈しみ・理性真理です。

自分に感情が生まれたときは、貪瞋痴か理性かを確認しましょう。

 

そして瞑想です。

サマーディ瞑想をします。まずは心構えから。

五感による楽しみを横へどける

毎日の基本姿勢を整える

感情的なことや不必要なものに無関心でいる

理性を育てる

 

次に方法です。

念仏瞑想は、ブッダを念じます。

念法瞑想は、仏教を念じます。

不浄観と死の瞑想は、自分が汚くて臭いと念じます。また、自分は今死ぬ過程にいるだけだと念じます。

 

上手くいくとサマーディと呼ばれる状態に入ります。

集中力が大分アップしているはずです。

これには四つの段階がありますが、第1段階だけでも、かなり幸せに暮らせます。

瞑想をして集中力が上がれば、冷静で常に明るくいられます。

 

読んだだけでは、サマーディに入ったりは出来ません。

瞑想したら、そこまで行けるようです。

とても大変かも知れませんけど。

これから、よりよく生きられる気がしました。

 

『野蛮人の図書室』佐藤優

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本書のタイトルにもある野蛮人とは、我々すべての人のことです。

現代社会は複雑で様々な知識が必要です。

しかし、順応の気構え、と言うものにより現代人は考えることをやめてしまっている傾向にあります。

そこで、読書によって他人の知識や経験を学び、野蛮人を出して教養人になりましょう、と言うのが本書の趣旨です。

 

本書は元外務事務官他人の知識や経験を学び、野蛮人を出して教養人になりましょう、というのが本書の趣旨です。

 

本書は元外務事務官で、現在作家をしている佐藤優が作者です。

人生を豊かにする書棚、日本と言う国が分かる書棚、世界情勢がわかる書棚、頭脳を鍛える談話室、と言う四章構成です。

本のタイトルとその中の1部を書き出して、そして作者が書評を書いています。

 

僕らの頭脳の鍛え方

吾輩は猫である

学歴ロンダリング

就活の法則

詐欺の心理学

婚活時代

無印不倫物語

フーゾク進化論

僕の漫画人生

利休にたずねよ

坂の上の雲

小泉八雲

雨月物語

カクテル・パーティー

日本の戦争

アメリカのデモクラシー

テポドンを抱いた金正日

 

有名な著作も初めて聞く著作も様々にあり、決して自分では出会わなかったであろう著作が満載です。

読む本に迷ったら、本書をひもといてみると良いかもしれません。

『おいくら万円?』

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普通には分からない様々な物の値段を紹介してくれているのが、本書です。

 

プライベートジェットジェット、数億円から数十億円。

年間にかかる雑費はおおよそ2、 3億円。

 

テーマパークを1から作るとしたら、1208億円。

 

コンサート会場の貸切、商店街なら無料、公営の公会堂110,000円、東京ドーム3億2000万円。

 

ノーベル賞の賞金は1億円、マーキュリー賞は約370,000円、芥川賞直木賞は1,000,000円。

 

クルーザーは2億、中古であれば2,000,000円からあります。

 

戦闘機は1094億。

 

国会議員になるには46,200,000円が必要で、当選すれば年間約20,000,000円の歳費が保証されます。

 

浮気の慰謝料は100万円から。

 

テレビ出演は一本五万円から。

 

他にもあらゆるものの値段を紹介してくれています。

それぞれが妥当なのかどうか分かりませんが、大体相場と言うものが存在するようです。

 

『采配』落合博満

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著者は落合博満

プロ野球チームのロッテオリオンズで三度の三冠王に輝き、20年近く現役を続けた。

その後野球解説者や指導者として活動し、中日ドラゴンズの監督に就任。

リーグ優勝や日本一を勝ち取る。

そんな著者が、監督としての采配について語っているのが本書です。

 

自分で育つ人になる。

 

孤独に勝つことで勝負に勝てるようになる。

 

嫌われている、相性が合わない、は逃げ道である。

 

ビジネスマンも野球選手も、3つの敵と戦っている。それは自分、相手、数字である。

 

一流には自力でなれるが、超一流には協力者が必要。

 

負けない努力が価値につながる。勝てないときは負けない努力をする。

 

勝負に絶対は無い。しかし、最善の策を講じていけば、仮に負けても次に勝つ道筋が見える。

 

重要なのは、自信をつけさせ、それを確信に帰ってやることである。

 

好きにやることには責任が伴う。好き勝手とは違うのだ。

 

任せるところは、1ミリも残らず任せきる。

高知にすべてを任せきる。しかし、すべての責任をのは、監督である。それが私の仕事だ。

 

データに使われるな。データを使え。

 

情報管理こそ監督の仕事。

 

リーダーは部下に腹の中を読まれるな。

自分の腹の中を読まれてはいけない。それがプロフェッショナルの仕事なのである。

 

常に全力を尽くす事は、明日に希望を見いだすことでもあるのだ。

 

常に考えておくべきなのは、負けるにしても、どこにチャンスを残して負けるかと言うことなのだ。

 

勝負の世界においては、1番と2番には、天国と地獄に例えられるほどの差がある。

 

著者はプロ野球と言う過酷な環境で、かなりの期間にわたって戦ってきた。

選手として、解説者として、監督として様々な立場でその世界を見てきた。

その経験から出てくる言葉には、やはり相当な力がある。

変わった人のようにメディアで取り上げられる事もあるが、本書で出てくる内容は至極真っ当なものばかりです。

しかし、それをストイックに継続出来るところが、常人と違うのかも知れません。

 

『なんだ!?このマンガは!?』

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普通ではない内容のマンガを紹介してくれているのが本書です。

表紙からしても、なんだ!?この本は!?と思わされる作品で、実際にその期待を裏切りません。

ちなみに表紙の絵は、漫☆画太郎が書いています。この方の描くマンガも、なんだ!?と言いたくなる作品が多い気がします。

 

まずは、中年男性が一人で定食屋などを巡る様子を描いた『孤高のグルメ』です。

特別な有名店に行ったり、珍しいメニューがあったりするわけではありません。

ただ中年のおじさんが1人でご飯を食べる、と言う漫画です。

 

『ビジネス太閤記 ごくらく王』

経営難に陥っているラブホテル、サンパレスを経営的に立ち直らせる話です。

早い人向けに、1時間2500円と言う激安料金体系を駆使して、これが大当たりします。

他にも、夫婦喧嘩の部屋と言う物も準備してみたりします。

こうして、日本一のラブホテル王、そして世界一のラブホテル王を目指して頑張っていく、というストーリーです。

 

マタギ列伝

水道工事店物語

ムツゴロウが行く

散歩もの

コンバット弾

スーパー食いしん坊

ぶかつどう

 

などなど、個性的で他に比類のないマンガが目白押しです。

実際のマンガを読んでみたい、とどれも強く思いました。