愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『泣ける戦国ばなし』童門冬二

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戦国時代。

すぐに人が死に、戦いに明け暮れる、弱肉強食の時代でした。

そんな時でも、いや、もしかしたらそんな時だからこそ、人同士は物凄い関係が出来るのかもしれない。

まさに命を賭したエピソードや、現在では考えられないエピソードが、たくさん紹介されておます。

確かに感動します。

今とはモラルが違うのでしょうけど、私たちは同じ日本人で、人間なのですよね。

『ぼくに死刑と言えるのか』北尾トロ

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裁判員制度が始まるところで出された書籍です。

著者は裁判の傍聴で有名な、北尾トロ氏。

自身が足繁く裁判所に通って数多くの裁判を傍聴してきた経験から、とても具体的に裁判員になった場合のシミュレーションをしてくれます。

そうです。

裁判員になるということは、自分が死刑を求刑する立場になり得る、ということなのですよね。

本当にそんな事ができるのでしょうか?

『感性でよむ西洋美術』伊藤亜紗

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解説文を先に読まない

考えるな、感じろ

次に、考えつつ感じろ

 

絵画を見るのは、崇高な、や、優美な、という日常で使わない言葉が出るチャンス

 

古代の神々は身近な存在だった

 

パルテノン神殿

街中に普通にある、もともとはカラフル

 

想像で描いていたのが、ルネサンスから写生するようになった

 

中世の絵は説明的

エスの周りを天使が飛んでいる、と文章で書いているような

 

消失点

道路が奥に行くほど狭くなり、地平線で点になるところ

 

遠近法

鑑賞者の目を消失点に誘導する

 

ルネサンス

人間の理性を重視

人間の理想を描いた

 

ルネサンス以前は、絵や彫刻は職人の肉体労働とみなされていた

 

時代が降るほど、よりリアルに見える

 

バロック絵画は、光の当て方で、見て欲しい場所へ誘導

 

ヴェロニカ

聖なる布、イエスの顔を拭き転写された

これによりイエスを描いたり、像を作ったりしても良い、とし始めた

 

女性がメトロポリタン美術館に入るには、裸になるしかない

裸モデルはほぼ女性

作者はほぼ男性

 

写実主義

絵の中の人は演技をしない

鑑賞者と地続き

 

印象派

同じ物も、時間や天気(光)により全く異なって見える

その変化を描いた

 

キュビズム

同一の絵の中に、複数の視点が混在

形の単純化

こちらに飛び出てくる

 

『おとなの教養3』池上彰

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過去の経験に学べば、突然の出来事に対応できる、未来に備えられる

 

経済のグローバル化

自国第一主義の発生

 

人を最も殺している生物は蚊

2位は人

 

環境難民:海面上昇で島が無くなり移住

 

経済活動が停滞すると、自然環境は改善する

 

二酸化炭素排出を下げる技術

→企業成長、経済発展

 

未来は単純な現在の延長ではない

 

ウイルスは人よりだいぶ前からいた

ウイルスは体内で役立つことがある

 

行政は国民に説明する義務がある

 

1989銀行が強かった

2000米銀行、石油が強かった

2010IT企業が強かった

 

プラットフォームビジネスは大勢が使うほど、個別化しやすくなる

 

現在の中国は監視社会のディストピア化している

 

資本主義は持続し得なくなってきている

 

ファーウェイは人民解放軍の出身者が設立

 

2017中国は世界上の中国人にスパイになるよう義務付ける法律を制定

 

米の南北戦争

資本主義・自由労働 対 前近代農業奴隷労働

 

社会主義の存在が資本主義の行き過ぎを防いでいた

行き過ぎると、労働者の分け前が少ない

 

格差や貧困は子どもへ連鎖

資本主義の不平等

 

シングルの半分は貧困

 

生活保護対象者の8割は未受給

 

民主社会主義

北欧で実現しつつある

 

社会的共通資本

自然   大気、森林、土、河川

インフラ 道路、交通機関、水道、電気、ガス

制度   教育、司法、金融、医療

『日本書紀入門』竹田恒泰

2020年は日本書紀編纂から1300年

 

現在では元号を使用しているのは日本だけ

 

万葉集は皇族、貴族、農民まで満遍なく作家

 

日本書紀は正史である事が特徴

それに天皇の地位の根拠が書いてある

歴史的事実

 

2000年間王朝交代がない

 

八紘為宇 = 八絋一宇

日本人は一つの家族

日本列島はその家

 

初代神武天皇

国民のためいよいよ都を作ろう。この国を授けてくださった神々の徳にこたえ、先祖が育んだ正しい心を広めよう。

 

16代仁徳天皇

国民のために天皇がある

 

日本書紀があるから、歴史を振り返り学べる

 

松下幸之助は神社や神を大切にした

 

神武天皇の本質は、初代天皇であるということ

→必ず実在している

 

祝日 = 旗日

日本書紀に基づいて制定されている

 

竈山神社

敵との戦いで亡くなった、神武天皇の長兄を祀っている

国家のために戦死したかたをおまつりする

靖國や護国も同じ

 

神を大切にし、先祖を大切にし、国民を大切にする

 

昭和天皇は現人神ではない、と言ったが、神の子孫だという位置付けは崩していない

 

帰化人たちも大切な祖先

 

大伴部博麻

愛国の語源

このように、ただ国のために死ぬことがよい、とされていたわけではない

 

日本の祖先たちは、古典や神代より、それを信じて守ってきた

 

神、皇室、国民が一体となった歴史を2000年以上保ってきた

今が見えてくる世界の国図鑑

今週のお題「最近読んでるもの」

 

先日、本屋さんに並んでいる書籍の中に、非常に興味深いものを見つけました。

『今が見えてくる世界の国図鑑』

A4サイズの横長という、少し変わった形をしています。

表紙にも中にも可愛いイラストや写真が散りばめられていて、各国の説明に添えられています。

歴史や人種や宗教や食事。

有名人やスポーツや建築物。

本当に様々な事が書いてある、とてもポップで読みやすいのにしっかりした図鑑です。

 

これに子ども時代に巡り合っていたら、地理や世界史の成績が、もっと良かったかも知れません。

『家のない少女たち』鈴木大介

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不良少女、と言って良いのだろうか?

家出をしたり、売春をしたり、少年刑務所や施設に入れられたりする、少女たちがいます。

彼女たちのしたことは、良いことではないのは確かのですけど、そうするしかなかったという見方も出来るかも知れません。

 

生まれた家庭が劣悪な環境だったら?

親に酷い暴力を受けたり、売春や犯罪をさせられたり、衣食住さえ与えられなかったりしたら、一体少女はどうして生きていけば良いのでしょうか。