愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『叩かれるから今まで黙っておいた世の中の真実』ひろゆき

コロナ禍について。 日本が格差社会だということについて。 誰かが明らかに間違ったことを言っていることについて。 中々言えない真実を著者が明かしてくれます。 満員電車、オフィスが密だと、忖度する人々の口からは言えない 日本国内向けの商品ではやって…

『貞観政要』呉兢 出口治明

貞観は627〜649に唐で使われていた元号です。 とても平和で繁栄した国です。 政要は政治の要諦のことで、唐の第二代皇帝である李世民と臣下の言行録です。 人の脳はここ数百年進化していない だから、昔の本も充分参考になる リーダー:組織の1部 脳:体の中の…

『空前絶後の保護猫ライフ!』サンシャイン池崎

ハイテンション芸人の、サンシャイン池崎氏が著者です。 小さい頃から猫が大好きだったという著者。 しかし、親の許可が出ず、飼うことが出来ませんでした。 大人になり芸人をしている著者は、ある時引越しすることを決めます。それを期に、どうぶつ飼育が可…

『地獄の楽しみ方』京極夏彦

妖怪にまつわる作家のなかでも第一人者である、京極夏彦氏の著書です。 本書は15から19歳の聴講生に対しての講義を元に、構成されたものです。 はじめに、自身の話は役立つものではない、と著者は述べます。 ただし、学校の勉強などは役立てようとしたら役立…

『沈黙』遠藤周作

狐狸庵閑話などの面白おかしい話をたくさん書いている、遠藤周作氏の著書です。 幼い頃にたくさんそういった作品を読んでいたので、本書はイメージとだいぶ違います。 ただし、今のは個人的な話で、一般的には本書も十分にメジャーな作品です。 鎖国を始めた…

初めて好きになった

今週のお題「ふるさと納税」 税金を納めると、みんなの役に立つことに使われます。 だから納税はとても有意義で、間違いなく良いことです。 と、頭ではわかっているのですが…。 いざ払うときには、「高い!」とか「詐欺に騙されてないよね?」とか、まあ、冗…

『百田尚樹に学ぶヒットを生む仕事術』松本幸夫

ベストセラー作家の百田尚樹氏から、仕事を学ぼうというのが本書の趣旨です。 (一番大切なこと)というフレーズをスピーチに入れる ただしい批判は自分のためになる つかみがとっても大事 個人ではなく公のために働く 年齢を言い訳にしない 売れるには理由は…

『楢山節考』深沢七郎

1956年に本作品で、第一回中央公論新人賞を受賞した著者は、それを期に作家となります。 民間伝承の姥捨山がテーマの作品です。 主人公はおりんという名前の老婆。 通例だと来年中には楢山まいりにいく、つまり山に捨てられにいく年齢です。 なぜそんな掟が…

『四神の旗』馳星周

『不夜城』、『アンタッチャブル』、『ソウル・メイト』などの著者である馳星周氏の歴史物です。 著者の小説はほとんど読んでいたのですが、歴史物ということで、なかなか読もうという気になれませんでした。 しかし、先日全く別で藤原不比等の名を目にする…

『世界の歴史11』

アメリカのニューヨークでは空前の好景気で、株価が急上昇していた。 しかしそれがいつまでも続くことはなく大暴落し、世界恐慌と呼ばれる不況になる。 イギリスやフランスなどの植民地を持っている国は、立ち直りやすかったが、持たないドイツなどは厳しい…

『世界の歴史10』

ボスニアの都市サラエボでオーストリアの皇子が、セルビア人の青年に暗殺された。 これが発端となり、オーストリアがセルビアに宣戦布告。 これの後ろ盾にドイツ、ブルガリア、オスマン帝国。 ロシア、イギリス、フランス、ベルギー、イタリア、ポルトガルが…

先生が後生

今週のお題「大人になったなと感じるとき」 我が子の保育園の先生は若い先生でした。 小学校に上がっても、担任は若い先生でした。 やがて塾に通うようになったのですが、そこの講師も皆さんお若い。 そこで、ふと気づきました。 そうか。 先生方が特別若い…

『どうすれば頭がよくなりますか』茂木健一郎

脳科学者である茂木健一郎氏の著書です。 中学生に話すようなかたちで、頭が良くなる方法を解説してくれています。 アルデンテになろう、芯があり柔らかさがある カリグラフィー:文字を芸術的に書く方法論、スティーブンジョブスは実践的ではないと思いつつ…

『禅』鈴木大拙 訳工藤澄子

禅定は智慧を導くが、これを目標とはしない 禅は仏教の枠内にあり、仏教への盲従ではない 他人の言葉ではなく、自分自身から出てこなければならない 禅は知恵と慈悲で出来ている ブッダは生死、存在、などからの自由を願った 実在の意味、自分とは何か、人生…

『ドリブルデザイン』岡部将和

フットサル選手を引退後、ドリブルをデザインしている著者。 堂安律や原口元気や乾貴士などの一流選手にもドリブルを教えるという、かなりの人です。 絶対に抜ける場合=ボールを取られない距離×ディフェンダーを抜く角度 角度 180度:ゴール、ディフェンダー…

『みんなのたあ坊の賢人訓 中国編』サンリオ辻信太郎

愚公山を移す:不可能に思えてもやり続ければいつかは成し遂げられる 天知る地知る我知る人知る:悪事は必ず発覚する 瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず:疑われる事はしない 己の欲せざる所は人に施すことなかれ:孔子が子貢に聞かれて答えた、一生守るに値す…

『林修の仕事論』林修

いつやるの?今でしょ! 林先生の仕事感を語っているのが本書です。 依頼された仕事はやってみる まずは一流を目指す 不合格になる理由はすべて実力不足 仕事失敗の理由は三つ 情報不足 慢心 思い込み 敵の倍以上の戦力があれば負けない 相手は仕掛けてこな…

『人をつくる読書術』佐藤優

こんな人を作るには、こんな本を読むと良い。 そんな提案を本書はしてくれています。 外交官 『鏡の国の戦争』 『寒い国から帰ってきたスパイ』 『カラマーゾフの兄弟』 教育者 『論理的に考え、書く力』 キリスト教者 『塩狩峠』 『沈黙』 知識は人を作る大…

『100分de名著 ロウソクの科学 ファラデー』吉野彰

リチウムイオン電池開発の貢献により2019年にノーベル化学賞を受賞した、吉野彰氏が著者です。 リチウムイオン電池は電気自動車にも搭載されていて、化石燃料に依存しない社会実現の可能性を秘めています。 ファラデーは、クリスマスに子供たちへレクチャー…

『マンガは哲学する』永井均

一気読みしました。 岩波書店の著書を、こんなに引き込まれてあっという間に読むのは、小説以外だと初めてかも知れません。 著者は大学で哲学を教えたり、倫理学も修めている、知恵者です。 にも関わらず、まえがきの出だしから、 私はまじめな話がきらいで…

『やさしい歌舞伎』

一度だけ歌舞伎を見に行ったことがあります。 正直な感想は、よく分からない、かも知れません。 たしか狂言も一緒に見て、それは面白いと感じることが出来ました。 三人吉三 白浪五人男 義経千本桜 菅原伝授手習鑑 まで読んだところで、自分が見たのは車引だ…

『おらおらでひとりいぐも』若竹千佐子

2018年のベストセラーです。 小説を書く教室に通った著者は、63歳という二番目に高齢での記録で芥川賞を受賞しました。 夫に先立たれた70半ばの桃子さんは、一人で暮らしています。 ネズミが騒がしい家の中は、それで寂しさを紛らわせるけど、やはり直接は顔…

『世界の歴史 12』

学研まんが世界の歴史、いよいよ最終巻です。 まずはガンディーの生涯を描きます。 そこでは南アフリカの原住民差別に加えて、インド人まで連れてきて差別しようという恐ろしい構造が出てきます。 インドに行くと、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立も問題…

『真剣師 小池重明』団鬼六

真剣師という職業があったというのは知っていました。 賭け将棋を生業とする人たちのことです。 これらの人たちは、昭和の昔に存在していましたが、今はいません。 なぜプロ棋士ではなく、真剣師なのか? プロとアマの違いは? 将棋のプロになるのは東大に入…

『サイコパス』中野信子

サイコパスと言えば『羊たちの沈黙』などのレクター博士が有名です。 人を殺すことに全く罪悪感を持たない。 およそ人間的な感情が無く、そのため相手の気持ちに共感することが出来ない。 恐怖、緊張、不安を感じにくい。 常習的な嘘つき。 傲慢で尊大で批判…

『中国語スタート!』

中国語の基礎の基礎と銘打った本です。 雑誌サイズの大きさと薄さで中身も同様です。 韓流ドラマやスターから韓国語学習に入る人がいます。 本書では、金城武などの出る映画の紹介があり、学習しようという気分が盛り上がります。 これを見て始めるもよし、…

『生き物の死にざま はかない命の物語』稲垣栄洋

農学博士である著者の専門は雑草生態学です。 同名の著書があり、本書はその続編です。 極寒のなか絶食をして卵を守り続けるコウテイペンギン。 一年半の子育てを繰り返すツキノワグマ。 生まれてから屠殺されるまで自由がないウシ。 今回は死にざまだけでな…

『おいしい昆虫記』

昆虫を食べる。 普通の人にはかなりハードルが高い行為です。 それを著者はひょんな思いつきから、超えていきます。 普通の人は、それが無いのですけど。 カマキリのお腹は、食べたムシが入っていてジャミジャミしている。 バッタはバッタ味。 そして、やは…

『道警刑事サダの事件簿』菊池貞幸

北海道の警察官として働いていた著者。 江別署でも働いていた熱血刑事です。 よく小説などに出てくる殺人事件や、巨額の詐欺や窃盗事件は出てきません。 それでも、一人一人の市民と向き合い、事件になる前に防ぐというのが警察官の任務にもなるのであれば、…

『お坊さんが困る仏教の話』村井幸三

戒名って、要る? そもそも私は仏教徒だったっけ? 多くの日本人は、そんな感覚なのではないでしょうか。 人は他人は死ぬが自分が死ぬとは思っていない 原子仏教に霊魂はない 49日は道教と仏教の合作 現在の日本人が触れる仏教は、日本仏教とも呼べるもので…