愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『万葉集』

昔の人は、天皇陛下から貴族も武士も農民も、みんな歌を詠んでいたようです。 よくまあこんな作品が出来たな、と感心します。 今より時間がたくさんあったからでしょうか。 一般庶民まで、ある程度の教養があったのだろうと想像されます。 日本は良い国だな…

『トオマス・マン短編集』

『魔の山』を書いた著者による、短編集。 魔の山は時間の流れがおかしくなるような話でした。 短編だと時間をテーマにするのは、難しいでしょうね。 著者は色々なことに興味を持っている様です。 それでこそ、小説が書けるんでしょうね。

バイトは資本主義の入り口

今週のお題「こんなバイトをしてました」 派遣のバイトに登録していました。 そこから斡旋されて、あるアーティストのコンサートの警備員をすることになりました。 我々バイトはステージに背を向けて観客が前に出過ぎないように抑える仕事です。 そのバイト…

『黒猫 モルグ街の殺人事件』ポオ 中野好夫

殺人事件を扱う短編推理小説集。 よくある謎解きのようなストーリーでは無い。 人を殺すとき、捜査を受けるとき、犯罪者は極度の緊張感にさらされるだろう。 それはそうだ。 人を殺しているのだから。 発覚したら捕まってどのような目に遭うか。 被害者家族…

『モモ』ミヒャエル・エンデ

聞き上手の女の子 実は会話で聞き上手というのは、なかなか難しいのでさないか 人は通常、自分が話して相手に聞いて欲しがる お金と時間は互換性があるように扱われている、現代の社会ではという話だが 本来はそんなはずはない 生きるのに大切なものは何か?…

『侍女の物語 誓願』アトウッド

何が気に入らないんだろう? 差別、権利、平等などに関して訴える人たちに、そう感じることがある つい最近もガラスの天井という言葉があった 確かに性別などで、やりにくいことはあるだろう ただ、それを無くすのが常に正しいことなのだろうか? 身長をそろ…

『池袋ウエストゲートパーク男女最終戦争』石田衣良

女性の容姿を傷つけるために酸を顔目掛けてかける、という行為がある アシッドアタックというそうだ 名前がつくくらいだから、世界も含めると相当数行われているらしい 昔広島で原爆により顔半分に火傷を負った女性の話を思い出した 明確な悪意を持ち、ただ…

『脳が壊れた』鈴木大介

脳も体の組織の一つに過ぎない だから傷害はあり得るし、機能不全もある しかし五感の情報を統合したり、無意識の生命活動を維持したり、その働きは多岐にわたる もしかしたら、その生命体の殆ど全てだと言ってよい 逆説的かも知れないが、だからこそ脳に頼…

『弁天小僧』

思っていたより若い 当時のメイク技術がどれほどだったかは分からない 意外にかなりの白塗りだから、今より化けやすかったかもしれない それにしても、バレたら危険な犯罪をするために女装までするものだろうか? 色気たっぷりというよりも、若い娘さん、と…

『ひとり暮らし』谷川俊太郎

詩人の頭の中はどうなっているのだろう? わたし自身は詩を書くようなことはないので、とても興味を持っている 谷川俊太郎氏は、絵本も書いている 「そうか」 と思う 詩は子どもに語りかけるのと似ているところがあるのか、と そんな事を思いながらこの文章…

『ありがとう、さようなら』

『方丈記』鴨長明

諸行無常を完全に理解していれば 質素な生活になる 意識してそうするのではなく 生活、家庭、仕事、全般にそうなる

『いじめ自殺』

憎悪する心境になるのは何故なのだろう そこまで追い込むような悪性の嫌がらせは 明確な理由がなくなされる

『子どもの死を祈る親たち』押川剛

親子といえどもそれぞれ独立した個人

『今日の人生2 世界がどんなに変わっても』益田ミリ

諸行無常 その智慧があれば何事にも動じることなく過ごせるか

『死刑囚最後の晩餐』

人は亡くなる前日にこんなにも食べられるものなのか そういうメンタルだからそんな犯罪をするのか

『元気があれば何でもできる!アントニオ猪木』

ブラジルに移民として、家族で渡った少年時代 当時日本一の有名人とも言える力道山にスカウトされて、プロレスラーの道へ 本人は飄々としていますが、物凄い人生です

『100分de名著 群衆心理』ル・ボン 武田砂鉄

権力者が世論誘導をする手口はだいたい同じ 群衆は個性が消え失せ、あらゆる個人の感情や概念が同一の方向に向けられる 群衆は自動人形 衝動的で動揺しやすく興奮しやすい 暗示を受けやすく、簡単に信じる 感情が誇張的で、単純 知的水準が著しく低下する 単…

ノーストレス

今週のお題「わたしの体調管理法」 ストレスを気にする人を度々見かけます。 曰く、 受験勉強のストレスで肌荒れが酷い 曰く、 仕事のストレスで夜も眠れない などなど。 大変そうだな、と気の毒に思います。 さらにストレスの発展系があります。 自宅の犬が…

『ホビットの冒険 下』トールキン

まさかそんな風にスマウグが倒されるとは。 人間の英雄による手柄に見えるけど、実はホビット、ドワーフ、鳥、そして人間のみんなで退治してるんですよね。 それでもすんなり大団円とはいかないのが、なんとももどかしいです。 そして五軍の戦いへ。 やはり…

『バズる書き方』成毛眞

確かに同じような内容を書いているのに、バズるかどうかはまるで異なる。 ネット上で知らない人の文章を読みたくなるかどうか? そこが一番大きなポイントのようだ。 確かにな、と頷ける。 どうせ同じことを書くのなら、やはり多くの他者に見られた方が、や…

『カラマーゾフの兄弟3』

とにかく話が進まない。 ロシア人って、まさかみんなそうなのだろうか? いや、昔は今よりゆっくりしていたのではないか、と思い当たった。 キリスト教が、自分の誇りが、生き方が、実に大きな問題だったのだろう。 それ以外に、大切なことなんて現在もそれ…

『死に至る病』キルケゴール

高校生の娘が知っていた。 読んだ事はないが、倫理の試験に出るかもしれないのだとか。 キリスト教、生と死、生き方、考え方。 時代や立場が違えば、話法も違う。 だから読みにくい。 それでも生にしっかりと向き合った一人の人間の姿がそこにあった。 せっ…