愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『桃尻語訳 枕草子』橋本治

春と言えばガチで曙だわ。 みたいな? 古文が読みにくいのは、現代語と異なるから。 外国語を読むのとそんなに違わないのですよね。 だからそれをそのままに読めるように言語力をつけるか、訳を読むか、二つに一つ。 本書はフランクに訳したもの。 ただし、…

『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック

旅はいいな、と思う。 自分ではいけないから尚更だ。 一人旅なんて、家族がいたら行けない人が大半ではないだろうか。 そこまで行きたいわけでは無いけど。 それでも憧れる気持ちはある。 そして、昔の海外の旅行記と来たら、もうそれを追体験することは決し…

『聖書』

イエスの言行を見ていくと、実に多くのことを聖書から引いていることがわかる。 言行録は新約聖書で、引いているのは旧約聖書から、である。 ある程度聖書を知っていないと、その辺りのことはわからないだろう。 イエスはきっと、敬虔なユダヤ教徒であろうと…

『くもをさがす』西加奈子

がんになった。 そう、人はがんになる。 それは自分かも知れないし、親しい人かも知れない。 今まではあまり近しい人は、なっていなかっただけだ。 また、風邪をひいたり怪我をしたりは自分にもあったが、大病をしてこなかっただけた。 いずれ来るのだろう。…

『後世への最大遺物』内村鑑三

一人ひとりの生き方。 働きにより生み出した成果。 周りの人や他者に与えた恩恵。 それらが、遺産になる。 人は死して名を残すというが、名が残る何かを成し遂げた、ということだろう。 その何かが他者へ、それも直接の相手だけでなく、その先の相手のために…

『晩菊』林芙美子

若い頃に男女の仲になった二人。 それが時を経て再開する。 男は他の女性と結婚すると言い、女に借金を申し出る。 女はもはや老女と思える齢になっている。 楽しそうな会話だが、貸す貸さないお金のやり取りは、紛れもなく戦いである。 お金は恐ろしいと言う…

『硝子戸の中』夏目漱石

優しい人だったんだろうな。 夏目漱石のエッセイには、随所からそういうふうに読み取れる。 昔幼かったころに、母から不安を取り去ってもらったこと。 珍しく1人で家に訪ねてくる女性を、穏やかに励ます会話。 動物に対するフラットな目線。 きっと真っ直ぐ…

おやつと健康

今週のお題「おやつ」 幼稚園生の頃、毎日三時におやつが出ていた。 母の方針によるのだろう、パンの耳のかりんとうや、もち米を揚げた煎餅や、クラッカーにチーズを乗っけたものなど、ちょっと手が混んでいて、おそらく栄養になるようなものだった。 そのお…

『ハイブリッド戦争』廣瀬陽子

現在の戦争は、軍隊が武器を持って攻め込み、攻撃する、という単純なものでは無くなってきている。 ドローンやロボットが戦う。 また、敵対国の電源やネットを切断したり、海底ケーブルを切断したり、人工衛星を攻撃したり。 もはや何でもありの様相を呈して…

『倭国』古市晃

実在が確実にわかっているのは、第十五代応神天皇もしくは仁徳天皇から、だそうだ。 陵墓や記紀の記述を元に、推測していく。 そう、完全な物的な証拠がない過去のことは、推測するしかないのだ。 学術的に解き明かしていく方法に則って考えていくと、恐らく…

『魚にも自分がわかる』寺田正典

知能指数を計ってみたことがあるか? 小学生の頃にやったような気もするが、正確には覚えていない。 チンパンジーは知能が高い。 爬虫類は劣るか。 イルカは知能が高いが、魚類はそうでもない。 何となくそんな認識を持つ人は多いだろう。 しかし、実は熱帯…

『SDGs』蟹江憲史

今となっては利権のために作られた怪しげな目標でしかない。 しかし当初は、真面目に地球を良くしようと考える人もいた。 地球の環境を良くするために考えられた様々な目標がある。 これらを全ての国や地域が真面目に受け取り、実際にそれに向けて努力すれば…

『宗教の本性』佐々木閑

考え方やイデオロギーは宗教である。 かつてこの世に宗教は無い、と言った人がいたことを思い出した。 この二つの意見の本質は同じだろう。 形や物質として存在していないが、それは存在している。 確かに存在する、という言い方は、適切では無いのかも知れ…