愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『顔ニモマケズ』水野敬也

 

 

『夢をかなえるゾウ』や『スパルタ婚活塾』の著者が、対談形式で取材したものを纏め作品。

様々な疾患により、顔の外観が一般とは異なっている人たちが、対談相手です。

著者自身に特に疾患はありませんが、思春期に自らの顔がむくんでいることに悩んだ過去を持っています。

自宅にむくみを取るためのサウナを買ったり、大丈夫だと言う医師の言葉を信用できず、診療内科を勧められるほど重いものでした。

 

血管疾患で顔の形が変わってしまうもの。

色素の無い疾患で、全身が白いもの。

腫瘍で眼球を摘出したもの。

様々な疾患があります。

 

疾患の種類が違うことと、それぞれの人が違うことから、向き合い方は様々です。

中には心無い言葉や態度により、傷ついてしまった経験を持つ人もいます。

その中で、お子さんを持つお母さんのエピソードが印象的でした。

お子さんは本気で、お母さんの顔が可愛い、と言うそうです。

もしかしたら変な差別は子どもの頃は無くて、周りの大人が変な教育をしてしまうのかも知れません。

 

それぞれの違いを自然に受け入れられる世の中になれば、本書に出てくる人たちは、特別な人では無くなるのだと思います。

 

 

夢をかなえるゾウ文庫版

夢をかなえるゾウ文庫版