愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『多重人格者』

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多重人格は、精神疾患の一つです。

現在の正式な名称は、解離性同一性障害、とされています。

以前は、精神分裂病、と言われている時期もありました。

 

この疾患は、一人に対して複数の人格が現れる、というような物です。

元々人は多面性があるため、人格の違いが様々な場面であったとしても、全てが疾患と判断される訳ではありません。

上司に対してと部下に対してとで、全く違った態度を取る人などがそれにあたります。

状況により使い分けられるのは、疾患ではありません。

 

統合失調症などとの鑑別も必要です。

また、別人格のときに自殺を図るケースもあり、場合によってはかなりの注意が必要です。

 

文学や映画などでも題材にされることがある疾患なので、有名なのは確かです。

しかし、あくまでも物語での疾患です。

現実の疾患との間には、大きな隔たりがあります。

解離性同一性障害を正確に理解するのに、とてもためになる一冊です。