護身術の方法を実戦的に書いているのが、本書です。
著者は元刑事で現在台湾在住の間接護身アドバイザーです。
本書の護身術が、他の多くの護身術と方法を隔しているのは、間接護身術という点です。
まずは、危険な状況になる前に回避する、ということを目指します。
この核は聴勁です。
これは、相手の意図を五感で察知する方法です。何故これが大事かと言うと、相手から不意打ちを喰らわないためであったり、殺意を持っているか脅しだけなのかなどにより対処を変えたりするためです。
相手が殺意を持っている場合、かなり大変です。もし、こちらが格闘技の技術があったとしても、本気で殺しにくる相手は様々な事をしてくるためです。
また、撃退できたとしても絞め技で相手を殺してしまうこともあり得ます。
この場合、現行法では正当防衛は認められず、懲役を喰らう可能性が高いです。
さらに、民事で賠償請求までされ兼ねません。
ケースによりますが、逃げると言うのも大事な選択肢です。
その体力をつけておくこと、革靴でどれくらい走れるか把握しておくことなど、日頃から準備しておきましょう。
まずは自分の命が大事だと言う事が、とても良くわかりました。
非常の際に正しい選択を出来るように、ある程度の心構えをしておくと、より良いのかも知れません。
本書で比較的遭遇する可能性が高いケースは、以下かも知れません。
悪質なクレーマーは、土下座を要求してくるケースが多いです。
しかし土下座の強要は、それ自体が犯罪です。
土下座をした後に(出来れば記録をとっておいて)、その事を相手に告げると良いです。
出来ればこのようなケースに巻き込まれずに、生活したいです。
しかし、理不尽なことが世の中にはあります。
事前に備えておくために、読んでおくことをオススメします。