死刑について、かなり詳しく書かれている著書です。
古くは時の権力者により、死刑が執行されました。
その意義は、権力者の地位を脅かされないため、というものが多々あったようです。
見せしめとして行われたため、なるべく多くの苦痛を与えるような工夫もなされました。
市中引き回しの上、打ち首、獄門というようなものです。
生きている姿を多くの人に見せつけ、首をはね、さらにその首を多くの人に見せつける、という方法です。
今は人道的(?)な方法に変わって来ています。
電気椅子や薬剤を注入する方法です。
日本では絞首刑です。
13階段などと言われていますが、実際の作りは多少異なります。
以前は絞首台から降ろすのが早すぎて、息を吹き返した死刑囚がいました。
今はそれを防ぐために、数十分ロープにぶら下がったままの時間を設けています。
死刑囚が死刑を執行されるまでの数十時間を、録音したテープが存在します。
本書では、テープの音源から、その様子を記載しています。
かなりの臨場感があり、死刑囚や刑務官の息遣いが聞こえるようでした。
実際に死刑がどんなもので、どのように実行されるのか、死刑囚の生活や心境はどうか、などなど、普通ではわからない事がたくさん書かれています。
重い話題ですが、知っておいた方が良い事実が多くあります。