愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『考える教室 大人のための哲学入門』若松英輔

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すべて良書を読むことは、一流の著書と対話するようなもので、しかも最上の、入念な準備がなされたものだ。

方法序説』でデカルトが述べています。

 

プラトン

ソクラテスの弁明』

罪人の疑いをかけられたソクラテスが、無罪を証明するために、弁明します。

無知の知についても、述べられています。

自分が知らないということを知っている、認識しているということが、知恵がある。

 

ルネ・デカルト

方法序説

我思う、ゆえに我あり

実はこの言葉は、我考える、ゆえに我あり。とも訳されます。

早くわかるよりも、長く考えることが大事。

自分の言動が自分の魂を鍛えていくものなのかを考える。

 

ハンナ・アレント

『人間の条件』

哲学で解答を得るのでは無く、問いを深めたい。

思考よりも行いに重きをおく。

労働は生命活動に関わる営みのことだ。

入院のために仕事を辞めた人は、生きるということに猛烈に労働していると言える。

労働は仕事とは異なる持続する営みで、生命の祝福をもたらす。

 

吉本孝明

共同幻想論

誰が語っているかではなく、何が語られているかを正視する。

国家は共同の幻想体であり、実在しない。

習慣や民俗や精神の慣性も共同の幻想である。

真に幸福お呼び得るものは、自ら見つけ出さなくてはならない。

 

最後に著書は、読書ノートを作成することを勧めています。

それは、心に響いた言葉を書き写したノートです。

 

どれも触りだけですが、とても疲れました。

しかし、これからの生を深くするきっかけになり得る気がしました。