愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『考えない練習』小池龍之介

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近年では脳科学が発達してきて、この機能を高めていこう、とか、脳や体がどれだけ素晴らしいか、と言われるようになってきています。

しかし、脳も臓器の1つだと考える必要があります。

脳に任せるのではなく、考えをコントロールして自由に思考するのが、本書の狙いです。

著者は小池龍之介、仏教の僧侶です。

 

 1、正しく考える

2、集中する

3、気づく

 

今、自分の心が何をしているか見張りましょう。

これを時々思い出してチェックしましょう。

1、自分の雑念に気づく

2、心のコントロールをする

3、集中する

 

仏教では6門と言います。

見る、聞く、嗅ぐ、味わう、感じる、考える、の6つです。

これらを能動的に行うようにしましょう。

そうすると、自分がどの感覚を使っているかに自覚的になれます。

ここで重要なのは、これらを能動的に行うようにすると言うことです。

そうすると、自分がどの感覚を使っているかに自覚的になれます。

ここで重要なのは、考えも感覚の1つと言うことです。

人は通常、何かを見たり、聞いたり、嗅いだりしたときに、反射的に何かを考えてしまいます。

この、変に考えてしまう反射を止めてみましょう。

 

話す

自分の声に集中しましょう。相手に対して良い大きさ、スピードで。

 

聞く

相手の声、大きさやトーンや言い澱み、感情に集中しましょう。

ここでは音が聴覚を刺激しているだけです。話の内容に即座に反応しないようにしましょう。

 

見る

遠くから歩きながら看板を見る場合、見えている、見えている、見えている、近づいて見えている、近づいて見えている、見えなくなった。

このくらいまで集中して見てみましょう。

あがり症対策にも良いです。相手を集中してみる。細かく見る。これが有効です。

 

食べる

食器、箸に触れた感覚、口に入れた。舌に触れた。それを感じましょう。そして端を置き、そこで初めて神一ましょう。目を閉じるとより感覚が鋭敏になります。また、舌の動きにも集中しましょう。感覚にも集中しましょう。味、食感をしっかり感じてから、飲み込む感覚もしっかり意識しましょう。

この時に、目を閉じることも有効です。

 

※視覚はとても強力です。集中する場合は薄目になったり、目を閉じると有効です。

 

捨てる

ものがあまりに多すぎると、人格が悪化します。

 

触れる

かゆい、暑い、痛い。

これらの刺激に対してすぐに嫌だと反応しないようにしましょう。

そのうちに嫌だと感じにくくなります。

そうすると幸せに生きていきやすいです。

 

原始に近い仏教はもともと、自己成長や精神が安定して幸せに生きる方法を説いています。

つまり、疲れきってしまって幸せを感じにくい、現代に生きる人にとってかなり相性が良いのです。

辛い人には、ぜひ実践してみてもらいたいです。