愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『ガンディー 獄中からの手紙』森本達雄訳

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インドや南アフリカで、差別制度に対して非暴力という、一風変わった方法で対抗した、ガンディーの著書です。

 

真理の外には実際は何も存在しない。

(真理は神なり)


愛とは

生きるもの全てに危害を加えないこと。

一切の邪念や利己などでも損われる。

真理に至る手段。二つは密接に関わっている。

世の中にいる万人を、兄弟、姉妹として愛する。

 

五感を含めて、全てはほどほどにしておく。

 

死の恐怖に打ち勝ったとしても、すべてを克服できているわけではない。

 

すべての恐怖は自分自身の幻想である。

全ては自分のものではないと理解して、執着を捨て去る。

すると恐怖も一緒に消える。

 

働くことが可能な人は、自分が食べるものを得るための労働をするべきである。

聖書にも、お前は額に汗をしてパンを得るべし、と書いてあります。

 

真の完全な宗教は1つです。

人を媒介とするため、多くの表現になっているだけで、どの宗教の聖典にも、同じ精神を見いだすことが可能です。

それは1本の木に、枝葉がたくさんあるようなものです。 

自分は何者でもない。

そのことを知っていれば、変な意識を持たずに、謙虚になれます。

 

自分のことに関しては少しも思いわずらわないようにしましょう。

 

まずは身近な人へ奉仕する。

 

修行のために洞窟にこもる必要は無い。自身が常に洞窟を担いでいるから。


著者は、暴力に対して(勇者の非暴力)で対抗します。これは、相手の疲労に耐えつつもそれを許す、と言うものです。暴力は常に悪だとみなして、それを否定しています。


小さい頃には喫煙をしたり、小銭をくすねたりもします。また、ヒンドゥー教で厳密に禁止されている、肉を食べるということとします。流石にその夜は悪夢にうなされた、と告白もしています。


様々な経験をし、聖書を読んだりと様々な宗教も学び、その上で出てくる言葉や行為には、大きな力があります。