愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『原爆詩集』

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原爆が数十年前、日本に落とされたのですよね。

広島と長崎と、計2発。

被曝は物凄く悲惨なものでした。

一瞬で数多くの人々が死にました。

さらに数日のうちに、多くの人が死にました。

これでも終わらず、どんどん死者は増え続けます。 

そして、未だに原爆症で苦しんでいる人がいます。

 

一瞬で蒸発してしまった多くの人たち。

皮膚が剥き出しになってしまった人たち。

手から皮膚がぶら下がりながら歩く人たち。

水を欲しがる人に水を与えると死んでしまうため、あげられない。

多くの助けを求める人たちを助ける余裕はなく、それを振り払うようにひたすら逃げていくしかない。

ついさっきまで、美しい女学生だった人たちが、顔や皮膚が酷い有り様になる。

それもまた、数日の内に死んでいく。  

 

情景をリアルに丁寧に描写していて、怒りの感情をあらわに丁寧に書いています。

原爆の非人道的な部分が、如実に分かります。

そして戦争の酷さも。