愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『仕事に効く教養としての世界史』出口治明

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世界という広い横軸と、歴史という長い縦軸を掛け合わせると、ほとんど全てのことがわかる。

と言ったら言い過ぎでしょうか?

ともあれ、知っておくと良いのは確かですよね。

 

日本では奈良時代古事記日本書紀点が書かれた。唐に対して、自分たちも歴史のある立派な国だよ、と言うためである。

 

漢字は文字数に対して情報量が多い

 

前王朝最後の王は、全部悪く言われる

これは悪政だから王朝が変わった、と言うロジック

 

ドメスティケーション、農耕、安住化により神が生まれた

 

宗教は、貧者にとって阿片のようなもの

 

長者の万燈より貧者の一燈

 

ブッダの教えはインテリが対象だった。

廻天昇から涅槃に至る道

 

ゾロアスター教バラモン教比叡山延暦寺、これらには火を大事にするという、共通点がある

 

交易には2種類がある

1、相互に利益がある一般的なもの

2、威信交易・すごい貢物を渡し、マウンティング

 

始皇帝による文書行政・中央から全土に指令を出す

現在の共産党政権も同じことをしている

 

共産主義(建前)の裏は、需給(本音)

高度成長を信奉し、お金儲けが好き

 

キリスト教5大本山と5大総主教区

コンスタンティノープル教会

アンティオキア教会・シリア

エルサレム教会

アレクサンドリア教会・エジプト

ローマ教会

 

三位一体説・神、精霊、イエスは1つ

ローマ教会・ドイツとイングランドを失った。そこでアメリカやアジアを得ようとした

100年戦争を経てフランスとイングランドは別の国になった

 

バイキング・北欧から来た大柄な人々。

フランスからノルマンディーをもらい、イングランド南イタリアアイスランドサンクトペテルブルグキエフ、ロシア、シチリアへ広がっていった

 

すべての動植物は移動し、混じり合っている

 

どこの人も、故郷や祖先をすばらしいと思っている

 

アメリカは特殊。歴史、伝統がない→理性、憲法ベースで考えるしかできない

 

真の保守とはうまくいっていることを変えず、まずいことが起きたら変える、という方法

 

日本の高度成長は歴史や地理で見てとても稀な状況。とてもついていたと考える。

 

著者は世界史を身につけることにより、へこたれないビジネスパーソンになって欲しいと言います。

世界は、歴史は、様々な考えや出来事があり、それを知るとある種の諦觀が生まれます。

そこで楽に挫けず頑張れるようになれらば。

それが著者の願いなのかも知れませんね。