愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『親子二代予想屋』松垣透

f:id:kazuyoshisan:20201124100851j:image

競輪は日本で、最も割りの良い、と言われている賭け事です。

本書は、その競輪レースの結果を予想する職業である「予想屋」のお話です。

 

予想屋は、競輪場にお店を出して、自身の予想を相手に売ります。

著者は親の代からそれを生業としています。

 

ビックリしたのですが、同じレースでも、相手により予想は違うそうです。

好みの選手や買い方に合わせるのだとか。

そう聞いてみると、なるほどという気がします。

収入はその予想だけではありません。

予想が当たった暁には、ご祝儀がもらえます。

そのため、誰にどんな予想を売ったのか、全て憶えておく必要があります。

取りっぱぐれてしまわないように、です。

 

決して健全な世界の話では無いのですが、生き生きとした何かがあるように感じました。

近所に競輪場があるので、初めて行ってみようと思います。