農学博士である著者の専門は雑草生態学です。
同名の著書があり、本書はその続編です。
極寒のなか絶食をして卵を守り続けるコウテイペンギン。
一年半の子育てを繰り返すツキノワグマ。
生まれてから屠殺されるまで自由がないウシ。
今回は死にざまだけでなく、生きざまとも言える部分がかなり書かれています。
また、寄生生物に侵されたカタツムリ、カマキリ、アリ。
本当に悲哀に満ちた物語と言えます。
それを農学博士の視点から、また、文学的な筆致も用いて書かれている本書は、様々な意味で読む価値のある一冊です。