妖怪にまつわる作家のなかでも第一人者である、京極夏彦氏の著書です。
本書は15から19歳の聴講生に対しての講義を元に、構成されたものです。
はじめに、自身の話は役立つものではない、と著者は述べます。
ただし、学校の勉強などは役立てようとしたら役立てることは出来る。
だから、この話も役立てるにはどうしたらよいか?考えるようにとお願いします。
何だか導入から、個性が全開という感じがしますね。
言葉について。
現在と過去について。
日本語の特性。
著者なりの見方があり、流石に著名な小説家ですね。と思わされます。
かなり丁寧に何度もそれぞれについて考えたのだろうと想像出来るのです。
読んでいて、ともすると哲学者の書いた物を読んでいるような錯覚を起こしました。
そんな著者は、あの『ゲゲゲの鬼太郎』の作者である、水木しげる氏の弟子なのだそうです。
あっちこっちに行く内容だけど、どれも興味深くて、楽しい講義でした。
役立てられるよう、頑張ります。