愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『わたしを生きる 現代語訳 正法眼蔵』村田和樹

とても徳の高い僧侶であり、哲学者という見方もできる道元師の『正法眼蔵』を現代語訳したものです。

 

仏法:本当の生き方

 ※自身が腑に落ちて初めて意味を成す

 わたしそのものが仏の法で出来ている

 

本来生き物は自分自身では汲み取れない深さ、広がりのある命を生きている

 

迷いとは、私が大いなるものを離れて、勝手に何でもできると思い込むこと

 

言葉でわれわれは生きている→言葉を頭で捉えてしまう

しかし、本来それはそのままでそこに存在している

 

すべての者からの連なりで自分はある

私、あなた、は思い込み

それが悟り。本来の存在に帰ること

→悟る、悟らないで悩まなくてもよい

 

人としてここにある

→深い。命そのものだから

 

魚には水が命そのもの。鳥には空が命そのもの。それぞれ水や空のすべてを知らずとも良い

 

人が生きるのも同じ。自身の出会うところが全世界。それを修めていくのが生きる態度

 

命を生きてここにある→いつでも自身の求める意味や理由を超えている

 

絶対な大いなるものがある→一つ一つ日常のささやかなことを行じ修めることが、素晴らしい命となる

 

正法眼蔵はとても困難な書物です。

訳者により、かなり内容は変わりそうですが、本書はとてもわかりやすいし、原書の行きたい事をしっかり拾っているように思えます。

しっかり原書を読んでみたくなりました。