愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『100分de名著 平家物語』安田登

平家の衰退物語と捉えるのが正しい読み方

 

武士が琵琶法師の弾き語りを聴いていたもの

 

死者だけでなく聴者も鎮魂する物語

武士が聴きながら、自らの殺戮の過去を振り返った

 

誇り:自分が優れていると思うこと

驕り:それを当然と思うこと

 

光に生きる貴族

闇を支配する武士

 

日本で考えるということ=直感を用いること

 

王法を傾ける:悪行。根本秩序を破壊する行為

 

内には:仏教的には

外には:儒教的には

 

能で読む場合、合戦シーンはテンポアップする

 

いい人という理由で組織のリーダーを選んではいけない

無能で有れば、組織は終わる

人が選べる「理解可能な人」は、たいした人物ではない

 

死ぬまで変化していく、ゴールはない

 

『往生要集』死に臨み、南無阿弥陀仏と唱えれば、往生できる

 

能と狂言は兄弟。能をパロディにした狂言は多い

 

孔子が最も大切にしていたのは、思いやり

 

見るべきほどのものは見つ

(もはや見るべきは見終わった)

 

景色の描写で心情を表すことができる

 

我々の日常も六道と言える

 

生と死、権力、心情や宗教や道徳など、様々な示唆に富んだお話であろう。

時代を経ても変わらない物があるとしたら、それは真実に近いのかも知れない。