学生時代に凄い句家がいる、と聞いて以来ずっと頭の隅にありつつ読めていなかった、種田山頭火。
たくさんの句と日記を収録した、贅沢な一冊です。
句編
自然を見つめる目や、自身の心境がありありとわかる、秀逸な句が並びます。
日記編
飲み過ぎて反省する日々が、赤裸々に綴られます。
そう言えば、酔って線路に寝たなどの、飲み過ぎの逸話が多い人なのですよね。
日記編を読んでいると、この人がアルコール依存症なのが、明確にわかります。
五十代で亡くなるのも、おそらくアルコールが死因なのだろうな、と感じさせます。
惜しい才能を早くに失くしたのか。
アルコールが無ければあれらの作品は生まれなかったのか。
どちらなのかは、わかる術もありません。