愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

新説 鬼ヶ島

今週のお題「鬼」

 

桃太郎は鬼ヶ島で鬼を退治して、金銀財宝を持ち帰って来ました。

それらはもともと人の物だったのを、鬼たちが略奪した、いわば盗品でした。

その元の持ち主はどういう人たちだったのでしょうか?

飢饉があれば死者が続出するような農村が多く、そこから抜け出すには桃太郎のような無茶な方法でなければならなかった時代に、宝物を溜め込んでいた人物。

おそらく、悪者でしょう。

そこまでの言い方を控えるなら、ブルジョワ階級の人たちと言えば、しっくりくるかも知れません。

そうなると、その階級から富を奪うという鬼たちの行為は、労働者階級から見ると正しい革命行為とも言えます。

では桃太郎の行為は何でしょうか。

残念ながら、金銀財宝を持ち帰ってからどうしたのかまでは、はっきりと言及されていません。

 

もしかしたらこの話、支配階級によるプロレタリアを封じ込めるためのものなのでは?