今週のお題「捨てたい物」
誰もやる気がない商店会がある。
そんな会は無い方が良いと、きっと誰もが思うような。
騙されるような形で、その会の会長にされた。
ここまで誰もやる気が無いとは、知らなかったのだ。
いや、気づかない自分が間抜けなのだけど。
次期会長以下、役員を決める時にそれが確実にわかった。
誰も何もやる気がないから、解散することになった。
それはそれで、意見を聞いたり公的な手続きをしたりが、恐ろしいほど大変だった。
商店会の口座には、100万円ほどの預金があった。
それの取り分で、もめにもめめた。
お金を捨てたいと、初めて思った。
地方の風習のように屋根からお金を撒くか。
千円札にして全て細かく千切って、昔のサッカーアルゼンチン代表戦のように、紙吹雪を作って撒くか。
全額どこかに寄付するか。
結局、会員数で割って均等に分けた。
年寄りのコイツらはみんなすぐに棺桶に入るのに、あの世に持っていくつもりなのだろうかと、蔑みの気持ちでいっぱいだった。
こんな自分の小ささを捨てられれば、きっと楽になれるのだろう。