著者はドイツ人の外交官です。
時代は20世紀初め、場所は日本。
祖国からやってきた著者は、東洋的というか日本的なものをせっかくだから身につけたいと、弓道を習います。
そこに禅やタイトルでもある無我と無私を求めて。
当時の、もしかしたら今でも大部分の西洋人には理解しがたい境地についてのことが、とてもわかりやすく書いてあります。
いや、簡単にわからないということが、わかりやすく書いてあるとも言えるのでしょうけど。
著者の日本に対するリスペクトが感じられて、とても心地よいです。
もしかしたら現代の日本人よりも、日本に対して理解があるようにも感じます。
自分が今のままこうしていて良いのかと、考えさせられました。