愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『言葉はどのようにして人を救うのか アンネの日記』小川洋子

f:id:kazuyoshisan:20240309225306j:image

すぐれた文学は必ず待っていてくれる

今は理解出来なくても、いつか出来る日が来る

 

アンネの日記には、誰の目にも触れずに亡くなった、埋もれた死者たちの思いや声がつまっている

 

子どもにも、意見や計画や理想はある

ただ上手く言語化出来ないだけ

 

人間として当然のことをしただけ

 

命懸けで勇気のある行動をした無名の人は、たくさんいた

 

自分だけが助かったことを、喜んで良い物だろうか?

 

上質な文学にはユーモアがある

 

人間は愛おしい

 

男女が言葉を交わし合い、少しずつ相手を理解し、好きになる

その過程はとても愛おしい

 

他者ではなく、自分で自分を理解すればよい

 

思春期はサナギ

 

わたしの希望は、死んでからも生き続けること

 

戦争などによる多数の死者も、それぞれ一個人

 

言葉は嘘もつける

この世にないものも生み出せる

 

他者ではなく、自己の内面へ深く向かうことも必要

 

最も辛かったのは、学校に通えなかったこと

 

書の中で著者は生きている

死んでからもなお、生き続けている