
結構な高齢になってから、彗星の如く現れて売れた芸人である、綾小路きみまろ氏の著書。
我々からはそう見えるのだけど、それまでに氏は、ずっと芸人として舞台や営業を続けていた。
知る人には、その確かな実力を認められてもいた。
それでも、売れてはこなかった。
もちろん並々ならぬ努力をして、著者はここまで来た。
努力や苦労が尊いのは確かだけど、その前に売れても良かった気はする。
それはそれで問題は起きたかも知れないし、この芸歴と年齢だから売れた、という部分はあるかも知れない。
ともあれ、そんな著者が書くエッセイは、実に人生の機微や含蓄に富んでいる。
タイトルにある通り、幸せは絶対的で主観的なものだろう。
本書はつまり、幸福論、というわけだ。
恐らく常人よりも、かなり深くて数奇な人生を送って来たであろう。
面白くもあり、哀愁も感じさせ、そしてためになる。
やはり中高年におすすめしたい一冊です。