
「よくそんなこと覚えているな」
中学校の同窓会を二十年ぶりに開催したとき、そう言われた。
確かにつまらないことを覚えているもんだ、とそのとき我ながら感心した。
もちろん普段は忘れているし、そのとき話しながら思い出した記憶もある。
小学生の頃、ファミリーコンピュータというゲーム機が出て、物凄いブームを巻き起こした。
当時の小学生は、ほとんどこれに夢中になった。
著者は、このハード用のソフトとそのエピソードを、どんどん紹介していく。
恐らくソフトの名前がトリガーとなり、当時の記憶が蘇るのだろう。
それこそ鮮明に、今は昔の小学生たちが生き生きと動き回る。
ご多分に漏れず、本書に登場する小学生男子たちは、みんなアホだ。
だが、そこが良い。
そもそもゲームをやることなんて、全くアホな作業だろう。
特に今から思うと、ファミリーコンピュータのソフトなんて、 ほとんどつまらない拡張性や奥行きに乏しい下らないものだろう。
それでもこんなにアツクなる。
まぁ、そうでもないエピソードもありますが。
ともあれ、そんな作業もやはり、人格や考え方などに影響を及ぼすことは間違いない。
まさにこれから、ぼくの人格が形成された、ということだろう。