愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『モンスター 尼崎連続殺人事件の真実』一橋文哉

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角田美代子

それがモンスターの名前である。

配下のものを使い連続殺人事件を起こした。

被害者の人数も多く、その全容を掴むのは容易ではない。

ただ殺害しただけではなく、財産を奪い子どもまでも奪い、逃げたものも執拗に追い続けて捕まえるという、徹底された犯罪だ。

個人的にこの犯罪には興味を持っていて、一時期いくつかの書籍に当たったことがある。

また同じ頃、松永太による洗脳を用いた連続殺人事件についても、調べていた。

この二つの事件は似ている、と感じていた。

果たして…。

本書では、まだ公表されていない話として、ある人物が登場した。

その人物は暴力団関係者で、当時まだ知られていなかった松永太事件の情報を入手していた。

それで洗脳のノウハウを角田美代子に伝授していた、というのだ。

これは非常に衝撃的だった。

この恐ろしく凶悪な犯罪が、模倣できるということだ。

程度の違いはあれ、また、犯罪までいかないレベルでも模倣出来るということになりはしまいか?

人の精神はかくも脆くて弱いものなのか。

これらの事件をみて、愕然とした。

いや、人はここまでなれてしまうというべきか。