愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『海の上のピアニスト』アレッサンドロ・パリッコ

f:id:kazuyoshisan:20230207092002j:image

アメリカと様々な場所を行き来し続ける、連絡船。

そこで生まれて、そこで育てられ、ピアニストとなった主人公。

彼は一度も船を降りないまま、年月が過ぎていきます。

どこでピアニストとして活動しても、必ず大成出来るような実力だったのにもかかわらず。

そんな彼が初めて船を降りようとして、それを止めました。

そして戦争が起きて、船も彼も最後を迎えることになります。

 

境界や経験や価値感、それらを考えさせられる作品です。