愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『私訳歎異抄』五木寛之

日本で一番有名な仏教の宗祖である、親鸞。 その一番弟子が、親鸞の言った事を元に書いた、これもあまりにも有名な歎異抄。 本書は五木寛之氏が、それを私訳したものです。 何よりも大事なのは、お言葉をそのまま正しく受け取ること 善人ですら救われる。ま…

『100分de名著 維摩経』釈徹宗

維摩と言う在家仏教信者が教えを説く物語、というかお経を解説したものです。 異色のお話とも言われています。 自我(わがまま)を捨てる 自分の都合で物事を見ないようにする=知恵 ・こうでなければならない、口であるべき ・親ならこうしたくれた当たり前 ・…

『しないことリスト』pha

元日本一のニートという肩書きの著者。 社内ニートの後に会社を辞め、以来毎日ふらふらと暮らしているそうです。 世の中には、多くのしなければならない事で、あふれています。 しかし、実はそのほとんどは、別にしなくてもよいことです。 本書はそれらをリ…

『ブッダが説いたこと』ワールポラ・ラーフラ

他人を頼らず、自らが自らのよりどころとなる サンガ:仏教僧の共同体 ブッダ・ダルマ:教え ニルヴァーナ:涅槃、絶対的な真理 進歩していくためには疑問をなくすことが必要不可欠 他の宗教も敬い尊重するのが仏教の姿勢 寛容と相互理解 五集合要素:存在を構成…

『あたらしい盆栽の教科書』

盆栽といえば、波平さんやカミナリさん(ドラえもんより)の趣味だという気がしませんか? なんだかジジ臭いというか、むさいというか。 しかし、そんな事はありません。 本書の表紙からも明らかなように、オシャレな盆栽もあるのです。 著書自体も、写真と文…

『果心居士の幻術』司馬遼太郎

果心居士。 幼い頃に小泉八雲氏の『怪談』に収録されていたものを、読んだ記憶があります。 詳細は覚えていませんが、幻術で周囲を散々翻弄した挙句、絵のから船を呼び寄せてそれに乗り、絵の中の遥か彼方に去って行く姿が印象的でした。 今回は、司馬遼太郎…

『わたしが知らないスゴ本はきっとあなたが読んでいる』

書評をブログなどでたくさん紹介している著者が、本の選び方や読み方、様々な本の内容などについて書いています。 当たり前だけど、物凄い量の本を読んでいるし、良い本をたくさん知っています。 そんな著者が書く文章って、どんなものかとても気になります…

『Dadism俺たちの父親道』

様々な著名人の父親像を、対談形式で著書にしたものです。 佐々木健介 的場浩司 土田晃之 林家木久扇 アニマル浜口 などなど。 各人がそれぞれ独特な父親像を語っています。 みんな違っていて、まさに各人各様です。 共通点はおそらく良い父親であろう、とい…

レトロな辞書

お題「#買って良かった2020 」 だいたいスマホを使っています。 わからない言葉を調べるのも。 画像を探索するのも。 翻訳するのも。 それから、それから、まあ、ほとんどがそうですよね。 それで数年前、家にあった辞書をブックオフに売りました。 あまりに…

『死体は語る』上野正彦

監察医という職業があります。 不明死があったときに、その死体を検案して、死因を追及するという仕事です。 股間が無くなったホームレスの遺体は、そこをネコに食べられた、事件性のないものだった。 遺産相続の際には、いつ亡くなったのかを医師が決めるこ…

『まんが世界の歴史 偉人タブー列伝』

偉人たちのタブーに触れる、という意図のまんがです。 英雄とも呼ばれ、数々の偉業を成し遂げた、歴史上の有名人たちにスポットを当てています。 織田信長 武田信虎 ネロ ルイ15世 この辺りは、ダークな臭いがプンプンします。 しかし、 ナポレオン 上杉景勝…

『加害者家族』鈴木伸元

犯罪が起きてそれが発覚した時に、犯人は逮捕されます。 犯人は状況により、被疑者とか容疑者とか加害者とか、いくつかの呼ばれ方をされます。 本書は、それら事件における、加害者の家族に対してスポットライトを当てています。 ある事件が報道されてから、…

『論語』金谷治 訳註

言わずと知れた孔子の言葉を集めた著書です。 多くの名言もありますが、実は人としての生き方が極めて現実的に書いてあります 人がわかってくれなくても気にかけない 人に認められないことを気にかけず、認められることをしよう 知っているよりも、好きな方…

『ローマ人への20の質問』塩野七生

ヨーロッパ諸国の覇者となった、ローマ人。 彼らは広大なローマ帝国を築き、数百年にも渡り、それを維持し続けました。 その彼らに対する疑問に答える形で、本書は構成されています。 ローマ人はラテン語とギリシャ語のバイリンガルだった 言語の成熟とは、…

『後世への最大遺物』内村鑑三

識者でありキリスト教徒である、内村鑑三氏の講義を著書にしたものです。 我々が死ぬときには、生まれた時より世の中を良くして逝こう 100萬両貯めて国や社会のために使ってみよう 最大遺物とは(勇ましい高尚なる生涯) 二宮金次郎は生涯を他人のために使った…

IWGP

今週のお題「もう一度見たいドラマ」 『池袋ウエストゲートパーク』 もとは、石田衣良氏が原作の小説です。 池袋の西口にある公園の通称が、タイトルになっています。 頭文字を取ってIWGPとも言います。 長瀬智也 窪塚洋介 山下智久 坂口憲二 などがメインキ…

『簡単、かわいい、盛り上がる!大根おろしアート』

大根おろし。 基本はお皿の片隅に、小山のように盛られています。 それをアートにしてみたら? 本書を開いてみて、こんなにもバリエーションがあったのかと、実に驚かされました。 シロクマ ゴマフアザラシ ハムスター コアラ これだけでもかなりのクオリテ…

『一分で読めて一生忘れない悟りのおはなし』

仏教では、悟りを得る、ということが目的や目標になっているところがあります。 悟りとは何か? どう考えると良いか? どう生きると良いか? 本書では、それらを様々なエピソードを交えて、わかりやすく説明しています。 著者は普通の仕事をしつつ、お坊さん…

『ホスト万葉集』

新宿歌舞伎町。 キャバクラやホストクラブやオカマバーや風俗店など、様々なお店がが乱立する街です。 そんな不健全でいかがわしい街に住む、ホストたち。 彼らの商売道具は、見た目のカッコ良さでは無く、トークです。 それも長くはない、ポンポン続く軽妙…

『へんないきもの』早川いくを

実際にいる、『へんないきもの』を次から次へと紹介している本です。 一種類の生物につき、一枚のイラストと紹介文がついています。 選ぶ基準は、まずそのフォルムの奇抜さです。 そのため、海の中、特に深海魚が多いです。 四つのコブが、何故かある蝶。 大…

行住坐臥(ぎょうじゅうざが)すべてごほうび

今週のお題「自分にご褒美」 保育園児の娘とお風呂に入っていたときに、潜水をしました。 一生懸命に数えてくれるので、こちらもつい意地になり、限界ギリギリまで潜りました。 タイムは忘れましたけど。 息苦しさが限界に近づくと、頭がジンジンと痺れてき…

『妄想国語辞典2』野澤幸司

コピーライターを生業とする著者が、独断と偏見で生み出した言葉を、国語辞典方式で紹介しています。 言葉 意味 例文 全てがこのように構成されています。 いやー暑いっすね 中身のない会話 いやー暑いっすねを省けば、会議はもっと効率的になる。 おそらく…

『かわいい方言手帖』

日本各地の方言を、実に1000語も収録されている著書です。 北は北海道、南は鹿児島までです。 沖縄までいれると、そこは外国に近いのかも知れませんね。多すぎそうです。 一人称も実に様々です。 うち うら おい おどん おら おれ めんめ わ わい 汚いがあぺ…

『ひきこもれ』吉本隆明

著者は『共同幻想論』で有名です。 吉本ばなな氏の父親でもあります。 人にはまとまった時間が必要 深く潜り、考え、大切なものを掴む 1人の時間に他者が紛れ込むのは邪魔。SNS等 (暗いこと)は(悪いこと)ではない。考える、膨らませる力がアップする 教室で…

『ヘタな人生論より葉隠』本田有明

葉隠とは、江戸時代の九州にあった鍋島藩の武士が、武士の嗜みや生き方、すなわち武士道について書いたものです。 武士道の本質は死ぬこと。生きるか死ぬかの画面では私を選ぶ。別に子細は無い 今を心に念じて生きる すぐにその場で解決する それができなけ…

『こう描けば絵は上手くなる』

Q&A方式で、絵を上手く描く方法を、たくさん解説しています。 デッサンとは? 立体の物を平面に描写する時に、明暗をくっきりつけることにより、表現する手法。 クロッキーとは? 出来るだけ早く模写すること。一度鉛筆を紙につけたら、なるべく離さずに描く…

『父・横山やすし伝説』木村一八

横山やすし・西川きよし 通称やすきよ、という漫才コンビが、かつていました。 本書は、その横山やすしの長男である、木村一八氏の著書です。 横山やすし氏は、暴力事件を何度も起こします。 また、後輩芸人や共演者に、理不尽だったり酷かったりします。 そ…

『アンナ・カレーニナ2』トルストイ

ロシア文学に数多ある名作の一つ、アンナ・カレーニナの2巻です。 キチィの病が癒えて、家に戻って来ます。 リョービンも諸外国の旅行から戻って来ます。 アンナはブロンスキーの子どもを生むのだけど。 オブロンスキーが実はかなりのキーマンで、事態をど…

『賢人の知恵』バルタザール・グラシアン

様々な賢人も、本書から知恵を得たと言われています。 理想的なことだけでなく、現実に即した実践的なことが、数多く書かれています。 愛想を良くする 大勢の人から善意を引き出すことができる 萎縮しない どんなに偉い人でもみんな生身の人間である 愚かな…

『ゆっくり、いそげ』

国分寺にある、クルミドコーヒーという、とても人気のあるカフェのオーナーが著者です。 タイトルの『ゆっくりいそげ』はラテン語で、急がば回れ、のような意味です。 著者の経営に対しての考え方が、この言葉に込められているようです。 クルミドコーヒーで…