愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』

場所はイギリス。 日本よりも貧富の差が激しいように感じられます。 それは移民や人種差別の問題があるからでしょうか? 著者はもともと移民でもないのだけど、底辺の仕事と思われる、アマゾンの倉庫で働いたりウーバーの配達をしたりします。 日本でもドヤ…

大人のマメ

今週のお題「マメ」 とにかく足が痛い。 そう思いながらも、プレーしていたらそのうち痛まなくなりました。 そして痛かった足の裏は、気がつけば硬くなっていました。 マメです。 以前からちょいちょい参加していたフットサルに、最近は週に3〜4回の頻度で顔…

『語彙力こそが教養である』斎藤孝

故事成語 ことわざ あまり用いられない言い回し 昔試験に出たような、何かの本で目にしたことはあるような。 そんな日常ではあまり聞いたり喋ったりすることのない言葉が、語彙力の差としてついてくるところでしょう。 確かにそんな会話が出来ると、面白いの…

『私訳 歎異抄』五木寛之

司馬遼太郎氏が、 「無人島に一冊持って行くとしたらこれ」 と発言したことでも有名な『歎異抄』という著書があります。 本書はそれを著者が私訳したものです。 もともとは親鸞というお坊さんの言行録を、一番弟子の唯円という人がまとめました。 きっと親鸞…

『ハツカネズミと人間』スタインベック

流れ者が街から街へ、仕事をしては次の土地へ移っていく。 なぜ定住出来ないのか? ささやかな土地を持って慎ましい暮らしをする、という本当に小さな夢があるのに。 本書はそんな二人組の物語です。 どうしてこうなってしまうのだろう? 悪い人ではないのに…

『震災裁判傍聴記』

火事場泥棒という言葉があります。 それがあの震災の時にも、跋扈していたようです。 やらざるを得なかったのか? ノリノリでやったのか? 人によってそれぞれ違うようですが、ダメなものはダメです。 それにしても、この状況でそういうことをしてしまうのは…

合格した浪人生

今週のお題「試験の思い出」 わたしの通っていた高校は大部分の、実に7割ほどの卒業生が予備高等学校へと進学する、というところでした。 つまり、ほとんどの人が浪人するということです。 当時のわたしも、望んだわけではありませんが、迷わず浪人生になり…

『おそ松くん ベスト・セレクション』赤塚不二夫

六ッ子。 変換しても出てきませんが、日本で一番有名な六ッ子は存在します。 それが本書の主人公である、おそ松くんです。 正確には六ッ子全員が主人公とも言えるのでしょうけど。 理不尽で面白い。 著者の代表作の一つです。

『関東連合』

一時期かなり話題になった関東連合について、またその周辺の事情についてかなり詳しく書いてある著書です。 わたしたち一般人が目にしてきた漫画の主人公の多くは、高校卒業などと同時にその道を引退していました。 でも、引退しなかったら? 最近ではそうい…

『手塚治虫が描いた戦後NIPPON』手塚治虫

戦争を知らない世代がどんどん増えています。 そりゃあ、戦争なんて経験しないで済んだ方が良いに決まっているのですけど。 でも戦争について何も知らなければ、やはりそれを避けようという思いが薄れてしまう心配もあります。 本書は戦後の呆然とした、また…

『スヌーピーで学ぶすぐに使える英語表現105』

英語を学ぶには、楽しくするのが一番良いのではないかと、何かで聞いたことがあります。 それならば、ということで。 スヌーピーで学んでみましょう。 チャーリーブラウンが特にそうですが、なんだかとても味わいがあるのですよね、セリフに。 それでも役立…

『炎上フェニックス 池袋ウエストゲートパーク』石田衣良

池袋ウエストゲートパークシリーズのうちの一つです。 炎上により大きな被害を受けやすいのは、著名人でしょう。 それもまともな職業というかキャラの人が、特に厳しいです。 そういう人たちを炎上させる側はどうかというと、やはり人間なのですよね。 モン…

『MENs EX』

たまにはファッション誌を読むのも良いですね。 それも年相応の。 どんな格好をしておけば間違いないのかが、何となくわかります。 ちゃんとブランドや値段も書いてくれていますし。 それにしても。 学生の頃からファッション誌に対して感じていたのは、高い…

あったかくなったら

今週のお題「あったかくなったら」 きっと庭のサボテンが喜ぶのだろうな。 何となく関節などが痛いのも、きっと今よりはおさまるはず。 でも今のうちに霜柱をたくさん踏んでおかなければ。

『禁断の中国史』百田尚樹

儒教の恐ろしいところを知っている日本人は、良いところを知っている日本人よりは多くないでしょう。 中国とは、実は様々な王朝が入れ替わり立ち替わり成立していたので、一貫したものは存在していません。それは伝統的に前王朝のものを根絶やしにする、とい…

『和樂』

日本美術。 実は日本人の私たちは、そんなに詳しくないのではないでしょうか? 写実的なものを目指しているわけではなく、では漫画かと言えばそうではない。 簡単な常識では測れないものが、美が、ここにはあります。

『裁判官が日本を滅ぼす』角田隆将

頭がおかしい人が裁判官をやっていたとしたら? ここでいうおかしな人とは、狂人というわかりやすいものではありません。 それでも、普通の考え方ではない。 なぜ裁判員制度が導入されることになったか? それはこんな裁判官たちがいることと、無関係ではな…

『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治

「あぁ、そうか」 読み進めていくうちに、絶望的な感覚でそう思いました。 著者は、事件を起こして収監された非行少年のメンタルに関わる仕事をしています。 それで気がつくのですが、彼らの中には事件や感情や諸々を、きちんと理解できていない者が存在しま…

『花伝書』世阿弥

『風姿花伝』とも言われています。 能の大家である世阿弥の、後続たちに向けた芸能の秘伝書です。 そのため普通の人ではなく、玄人向けに書かれています。 能自体の位置付けは、おそらく現在とだいぶ異なるはずです。 今でも芸を極めてそれで生きていく、と…

『棚からつぶ貝』イモトアヤコ

珍獣ハンターというキャッチフレーズを前面に押し出していた頃の、イモトアヤコ氏。 そんなお笑い芸人である著者の、エッセイ集です。 他者が真似できない分野をひた走る著者だからこそ書ける、というエピソードがあります。 かと思えば、意外に普通だったり…

『まずは、ゲイの友だちをつくりなさい』松中権

著者はゲイです。 それがカミングアウトするまでや、そもそも自分で認めるまでなどを面白エピソード満載で書いています。 本名が権(ゴン)ですが、ゲイの仲間同士で呼び合うのに、ニックネーム要らずで丁度良かったり。 自身が、初めてゲイの街や店に入る時…

『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』

女性なら性風俗産業に身を落とすのが、最終的な行き着く先だとしましょう。 では男性は、と言えば、マグロ漁船はなかなかいい線ではないでしょうか。 少なくとも「行きたい!」と言っている人を、今までに見た事はありません。 本書は、そのマグロ漁船での経…

『ホスト万葉集 巻のニ』

新宿歌舞伎町のホストたちが綴った、五七五。 切ないというか、軽いというか。 凡人では思いつかないであろう、夜の世界の歌が目白押しです。 そんな歌集も第二弾。 という事は、第一弾がそこそこ好評だったのですよね、きっと。 もともとの万葉集には、恋の…

『君はこんなワクワクする世界を見ずに死ねるか』田村耕太郎

日本ではなく、海外で広く活躍しよう。 そこには楽しい場所や人や出来事が、たくさんたくさんあります。 実際に海外に出て、様々な経験をした著者がすすめてくれるのだから、まず間違いないのでしょう。 世界はそれでも果てしなく広いのですよね。 ワクワク…

『わたしの好きな街』

色々な街があり、そこに住んでいる人がいます。 本書ではよく名前を聞くような街を、実際にそこに住んだことのある著名人が、自身のエピソードを絡めて紹介しています。 住んでみたいけど、何となく興味はあるけど、住んだことがない街。 その一端に触れられ…

『自死という生き方』須原一秀

哲学者として研究し大学で教鞭を取っている、須原一秀氏の著書です。 著者は自身の哲学的考えかたなどの帰結として、自死を選びます。 そして本書が最後の著書となりました。 まあまあな高齢ではありますが、体のどこにも悪いところが無く、精神的にも安定し…

『進化しすぎた新種生物ファイル』本折浩之

生き物は単細胞生物から多細胞生物に進化しました。 そこから陸に上がったり、空へ飛んでいったり。 それらの多様な進化は系統樹という、枝分かれした図で表されます。 そこの別れた先の方が、それぞれ現存している生物たちです。 それらは現在、それぞれの…

『鳥獣戯画の国』金子信久

日本はアニメで世界に認められています。 その伝統がいつから作られたか? その答えが本書にあります。 カエル、ウサギ、サル。 などなど…。 その原点とも言われているのが鳥獣戯画です。 面白おかしく生き物を描いたのは、まさに漫画です。 それは浮世絵な…

『万葉恋歌』清川妙 林静一

千年以上前、日本人は最古の歌集である、万葉集を編纂しました。 そこに収められている歌には様々なものがあります。 本書はその中から恋の歌を選りすぐり、現代人である著者が解説やエピソードを加えたものです。 挿絵はロッテの小梅ちゃんなどを手掛けてい…

『リカルジーニョ フットサル神技バイブル』リカルジーニョ

フットサルの神様とも言われる、リカルジーニョ氏の著書です。 その技はまさに神技で、本書ではそれを惜しげもなく解説してくれています。 一度読んで理解して、実践する。 まあ、出来たら出来なかったりします。 そしてまた読んで。 そうこうするうちに、多…