愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2024-01-01から1年間の記事一覧

『しかもフタが無い』ヨシタケシンスケ

イラストとストーリーや言葉で、今はかなり有名なヨシタケシンスケ氏。 本書は、その最初の作品です。 なんだかホッとして、面白くて、それでいて納得するという、心の様々な部分に訴えるものがあるのですよね。 辛い時に読むと救われる人は、きっといるはず…

豆だから

6歳の娘がとにかく可愛いです。 昨日はトイレットペーパーの芯で、禰豆子の口に加えているヤツを作って、鬼滅ごっこをしていました。 かなりクオリティが高いヤツです。 「あれ、おかしいな?何も見えないよ!」 今朝は、そんなことを言っているので駆けつけ…

『実作俳句入門』

かなり厳しい先生による、俳句の入門書です。 独り立ちしたところで頭打ちになるケースが多い とにかく継続する、休んだ期間の3倍は戻るのに必要 俳句雑誌に投句する 5年続けたら、選び直しを検討 まずは見様見真似でつくる 歳時記をよく読み、季語をたくさ…

お弁当を持って、別荘へ!

今週のお題「お弁当」 業界用語では、執行猶予のことを『弁当』と呼びます。 ドラマなどで判決を言い渡す時に 「懲役3年執行猶予5年」 などと言う、あれです。 執行猶予がつくと、刑務所には入らなくて済みます。 ただし、執行猶予の期間中に悪いことをした…

『日本兵捕虜は何をしゃべったか』

日本兵は捕虜になることを、とてつもない恥とされました。 それ以前に、捕まると物凄く酷い目にあうなどと教えられ、自決を選ぶ人たちもいたようです。 それでも、やはり捕虜になる人は皆無とはいかず、それをとっかかりとして日本軍の情報が漏れて、米軍に…

『天才 藤井聡太』

中学生で棋士としてデビューして、連戦連勝を続ける藤井聡太氏。 紛れもなく天才です。 著者は、その本人と師匠、そして対戦相手などをしっかり取材して、本書をまとめました。 子どもとして、師匠のところに通い始めた頃のこと。 実際にはどのような性格な…

『トットちゃんと訪ねた子どもたち』

トットちゃんと言えば、黒柳徹子さんです。 ユニセフの親善大使となり、様々な国の子供達のために、東奔西走しています。 本書は、それに常に帯同して来たカメラマンの著書です。 第三者の視点から見たトットちゃんと子どもたち。 それを文章と写真で紹介し…

『100文字SF』北野勇作

SFとは、空想の世界を描いた作品のことです。 だからその作品毎に、異なる世界が表現されることになります。 本書は、そんなSFをなんと100文字で完結させてしまうという、大胆な短編集です。 十七文字とか三十一文字とか、日本人は短い文学が得意だと言われ…

『理想的本棚』

読書家の本棚って、どうなっているのでしょうね? 本書は、他者へ本を紹介することを仕事にしている著者による本です。 人それぞれ違うので、これがベスト!と誰にでも言えるものではないのでしょう。 そこに色々考えて良さそうな本を紹介するって、本当に凄…

『死体が教えてくれたこと』上野正彦

監察医、という言葉は今でこそ知られるようになりましたが、著者が働き始めた頃は、ほとんど知られていなかったそうです。 それを世間に知らしめたのが、著者の功績の一つでもあるのでしょうけど。 診る、という意味では、生きていても亡くなっていても、大…

『詰将棋1.3.5手詰』羽生善治

以前、羽生善治氏の、一手詰将棋を読んだことがあります。 一手だから流石に簡単だろうと思いましたが、なかなかどうして頭を使ったことを覚えています。 本書もやはりそうでした。 さらには三手詰、五手詰まで。 難しいけど、面白いです。 手が増えるにつれ…

外では、必須!

今週のお題「外でしたいこと」 マスクがしたいです。 何の種類かもはや興味もないくらい、いつでも花粉症の症状が出ます。 いや、ホントはマスクなんて煩わしいだけなんですけどね。

『アジアで花咲け!なでしこたち』たかぎなおこ

著者はゆるくてカワイイ画風の漫画家です。 独身生活や旅行など、他にも様々な自己の体験を元にした作品を描いています。 そんな著者が、アジアの各国で働いている女性たちを取材して、漫画の作品にしています。

『死ぬまでに一度は訪ねたい東京の文学館』

文学館。 美術館や博物館は度々目にしますが、文学館はあまり多くないように感じます。 しかし。 実際は自分が知らないだけで、たくさんあるのですね。 そういえば、ここでも紹介されていた、武者小路実篤文学館には、私も以前行ったことがありました。 作家…

『中国古典の名著50冊がざっと1冊で学べる』

論語 老子 菜根譚 荘子 金瓶梅 三国志 中国は、広くて様々な国や思想が現れては、消えていった地域です。 歴史も長いです。 数々の良書や奇書も生まれては消えていきました。 その中で現代まで残っている名著を、本書では背景とともにあらすじを紹介してくれ…

『お金の整理学』外山滋比古

お金は卑しい 大名に仕える侍時代からの偏見 日本の財政赤字はギリシャより悪い 子孫のために美田を買わず 知識とは「他人の考えた結果」多すぎると自ら考えることが出来にくくなる 老人になったら、週三回くらいで働くのも良い どんな趣味でも、自分より初…

『完全ドキュメント北九州監禁連続殺人事件』小野一光

確かこの事件を初めて知ったのは、闇金ウシジマくんで読んだからだったと記憶している。 犯人は男性。 通電の虐待や心理的な虐待など、あらゆる手段を講じて、周囲の人々を操り人形にしていく。 お金のためにしても、やり過ぎというかそれが必要なのかわから…

『地方のライブがおもしろい』

ライブは演者、会場、ジャンル、催しなどにより、実に様々なようです。 それぞれが、全くの別物と言っても良いくらい。 本書は、地方の個性的なライブ会場を、そこの人たちも合わせて紹介しています。 ライブって、自由なのですね。 読んでいてワクワクしま…

『人物名鑑古今東西いま関西』

関西の偉人まではいくかも知れないし行かないかも知れない、著名人をたくさん紹介してくれています。 凄い人は、たくさんいるのですね。 自分もこんな風に紹介されるような生涯を送れるのでしょうか? まだまだ頑張らないといけませんね。

『ない仕事の作り方』みうらじゅん

タモリ倶楽部に出てた人? 何だか怪しげな風貌の人? という、失礼な印象しかなかったのですが、偏見を持つのは良くないですね。 凄い人です。 ニッチなところの狙い方。 努力の仕方。 面白がり方。 色々なことを考えて、能動的に仕掛けているのですよね。 …

『地獄の田舎暮らし』

引退したら、田舎でのんびり暮らそう! 本書はそんな憧れを持つ人たちに、きっちりと現実を教えてあげる、厳しい著書です。 まず歓迎されず、苦労は多く、なかなか定着しない。 詳しい実情を見ていくと、それはそうだよな、と納得です。 田舎への転居前に、…

チリを払え

今週のお題「きれいにしたい場所」 仏弟子の中に、人一倍物覚えの悪い人がいたそうです。 彼はありがたい教えを聞いても、すぐに忘れてしまいます。 だからせっかく修行していても、何ら身につくことは無く、過ごして行きました。 とても残念なことですけど……

『今が見えてくる世界の国図鑑』

世界各国の歴史から今を紹介してくれている著書です。 何が良いって、地図がついているのが良いんですよね。 あ、中国の周りに空白部分がある。

『失蝶記』山本周五郎

著者による幕末の話は、意外に少ないのかも知れません。 もうちょっと昔の話を、よく読んだ記憶はありますけど。 それでもやはり、当時の生と死の近い状況や荒々しさ。 そして今よりもある種の清潔感を感じます。

『LGBTQ➕』

最近ですよね、LGBT法という物が強引だと言われる手法で成立されたのは。 これほどまでに多様性が言われることは、未だかつて無かったような気がします。 本書では、それらの格人々の思考・嗜好について解説しています。 Qという、よくわからない、というも…

『ウスビ・サコのまだ、空気読めません』ウスビ・サコ

はるばる日本に来てくれた著者。 なんと大学の学長さんをしています。 元々の国は、日本からみるとかなりフランクと言えるお国柄です。 知人がフラッとやって来て、かなりの期間家に泊まっていっても全然違和感がないような。 そんな著者からすると、日本の…

『沼にはまる人々』

趣味などにどっぷり浸かってやめられなくなる状態を、沼にはまる、と言います。 略して、沼る、とも。 本書では、様々な種類の沼とその利用者の境遇を、紹介しています。 没頭出来て幸せなのか、時間やお金を使って不幸せなのか。 評価は人それぞれでしょう…

『おれは無関心なあなたを傷つけたい」村本大輔

ウーマンラッシュアワーというお笑い芸人の、村本大輔氏による著書です。 今の日本にある笑いには、風刺やメッセージが足りないと、著者はいいます。 海外のスタンダップコメディーが、それらを満たしていると。 ある時期から笑いにメッセージを込めるように…

『私はあなたの記憶のなかに』角田光代

なんでこんなに切ないお話が書けるのだろう? 小説は特に、読む人により感想が変わるものだと言われます。 私の場合は、とてもこのお話は切ないです。 こんな話を書く人って、一体どんな人なんでしょうね。

『昭和史の10大事件』宮部みゆき 半藤一利

色々な事件が、歴史にはあります。 昭和にもたくさん。 本書では、昭和を生きた著者たちによる、それら有名事件についての対談です。 当たり前だけど、同じ事件でも人により受け取り方が違うのですよね。 昭和はまだ生きている人がいて、正しいことがわかる…