愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『100分de名著 風姿花伝』世阿弥 土屋恵一郎

世阿弥はシェイクスピアよりも200年前の人物である シェイクスピアが書いていない演劇論まで既に著している (珍しきが花) = (イノベーション理論) ドラッカーと共通点がある 世阿弥たちは乞食として差別される階級だった 稽古に励み芸を大事にすれば、必ず…

『人生論ノート』三木清 岸見一郎

病気で横になったときにやっと心が落ち着く 他の場面でそのような心境になれないのは、現代人の病理だと言える 真の幸福はその人と一体化して捨て去ることができない それはおのずと外に現れ他者をも幸福にする 人は軽蔑されたときによく怒る 自信のある者は…

『ホーキング、宇宙のすべてを語る』

水平線に船の帆が最初に見えるところから、地球は丸いと考えられた 物体が光速に達する事は無い そのためにはほとんど無限のエネルギーが必要になるから 肉眼で見える恒星は5000個 天の川銀河にある星の0.0001%に過ぎない天文学的数字という言葉があります。…

『100分de名著 武士道』新渡戸稲造 山本博文

日本の学校では宗教教育がない 外国人からはどうやって道徳教育をするか疑問に見える 名誉や名声を大切にする そのための忠義であり、主君への盲目的な服従ではない 切腹の論理は(魂が宿ると言われる腹を開いて相手に見せる。それの清濁を判断せよというもの…

『猫を棄てる』村上春樹

自身の父を回顧するために書いた文章だそうです。 タイトルは、父と子である著者が遠くに飼い猫を棄てに行く、というエピソードからつけたようです。 思い返すと、誰でも妙に記憶に残る何でもないシーンはあるように思います。 そこから本書は、父の戦争体験…

『超訳 イエスの言葉』白鳥春彦

イエス・キリストの言葉を超訳したものです。 聖書では、例え、が多く使われています。 また、当時の場所や社会情勢で当時の人々に対して語られています。 そのため難解であったり、うまく意味が取れなかったりする箇所が数多くあります。 しかし本書は、現…

『100分de名著 わが道を生きる 五輪書』宮本武蔵 魚住孝至

武蔵は理論制があり、思想に体系性があった 義理や恥を思って自ら死を選ぶ=死の覚悟 →僧、女性、百姓でも「その差別なき者」武士の本分は全てに置いて人に優れ、勝つこと 兵法は実践で役立つことを第一に考えるべき あらゆる場面で勝てるよう、合理的、実践…

『最高齢プロフェッショナルの教え』

せっかく生まれてきたんだから死ぬまで進歩したい 「能力」より「一生懸命さ」が評価される 純粋に「もっと上手くなりたい」で続けてきた いくつになってもその年齢の感じ方がある 平均寿命をゆうに超えるみなさんが、それぞれの仕事に対しての考えかたや出…

『バチカン大使日記』中村芳夫

バチカン市国は、カトリック信徒を束ねる、キリスト教の総本山と言うべき場所です。 イタリアのローマ市の中にある、非常に小さな国です。 しかし上記の理由で、世界に影響力のある非常に重要な国です。 そこに大使として赴任したのが著者です。 自身もカト…

『ビブリオバトル』谷口忠大

ビブリオバトルとは、集まった者たちが各自で選んだ本を決められた時間でプレゼンする、というイベントです。 本書はそれを作った人の著書です。 フットサルなどと同じくらいに世間に浸透すると良いな、と述べています。 恥ずかしがり屋にはハードルが高いの…

『建築家 安藤忠雄』

世界的にも著名な建築家である、安藤忠雄氏の自伝的な著書です。 建築家を志してから、また、そうなってからの努力が人並みはずれています。 すごい成果を上げるには、人とは違うものが必要なのでしょうね。 「この人の部下たちは本当に大変だろうな」 その…

『一生モノの教養が身につく世界の古』佐藤優

必読の名作、傑作の200冊 「人生論ノート」三木清 思想哲学における通俗本 専門家が一般向けに書いた本 般若:理知だけではなく、実践で身に付ける必要がある知恵 「善の研究」西田幾多郎 「意識と本質」井筒俊彦 東洋哲学者、知の巨人、ヘブライ、ロシア、ラ…

『日輪 春は馬車に乗って』横光利一

母と子の心の機微を描いた話。 ナポレオン・ボナパルトが新しく高貴な家の娘を迎えた話。 など、人の内面に迫る短編集です。

『政治家を選ぶ方法』キケロ 佐藤優

人々が政治的関心を高めるのは、経済状態が悪くなったとき ✖️:政争に明け暮れる政治屋 ○:国家国民の利益を体現する政治家 すべての人は生まれながらにして平等 最上の政治形態とは権力のバランスのとれたものである 政治的指導者は、傑出した人格と誠実さの…

偉人

今週のお題「復活してほしいもの」 歴史上には多くの偉人たちが存在しています。 ブッダやイエスやソクラテスや孔子。 二宮尊徳、田中正造、レオナルド・ダ・ヴィンチ。 現代のわたしたちは、彼らの言葉を知る事はできます。 しかし残念ながらそれは、自分に…

『樹木希林120の遺言』樹木希林

いつも自然体で飄々としていた、樹木希林さんの様々な言葉を集めたのが本書です。 タイトルは遺言ですが、かなり若い頃からの言葉もたくさん収められていて、とても興味深いです。 結婚して、子どもを産んで、離婚して、改名して、歳をとって、ガンになって…

『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』鴨志田穣

西原理恵子女史の元旦那さんである、鴨志田穣氏の著書です。 アルコール依存症になり、大出血をして入院します。 それ以前に家庭を壊したり、母親を苦しめたり、散々なことをしてきています。 入院した先では、様々なアルコール依存症患者がいます。また、精…

『だんな様はひろゆき』西村ゆか wako

西村博之氏の奥さんが著者です。 夫婦で無ければ知り得ない、ひろゆき氏の日常が、たくさん出てきます。 アンチの人も、これを読めばきっと、ひろゆき氏を好きになる気がします。

『火の鳥 11』手塚治虫

犬の顔をつけられた主人公は、それでもなんとか一命を取り留めて暮らしていきます。 しかし、政変に巻き込まれて翻弄されていきます。また、ヒロインもこの世界では辛い目に合う定めのようです。 一方未来では、やはり宗教に関連した争いが続いています。 そ…

『少年Aの告白』伊藤芳郎

未成年の犯罪者は実名で報道されず「少年A」として、人々に認知されることになります。 著者はそれらの少年たちの弁護を、数多くしている弁護士です。 気が向かないながらも引き受けるような凶悪犯罪でも、実は犯人はそこまで凶悪な人物ではないように感じら…

『川釣り』井伏鱒二

釣りって、本当に良いですよね。 父も祖父も叔父も、趣味としている人は多いです。まあ、私自身ははまらなかったのですけど。それでも、連れて行かれた時には楽しかったし、今でもたまには行きます。 そんな趣味を文章にするとどうなるか? 一般の人だと、同…

『わが闘争』アドルフ・ヒトラー

言わずと知れたナチスの総統である、アドルフ・ヒトラー。 その自伝的著書が本書です。 ドイツ人なのでもともとはドイツ語で書かれていて、本書は翻訳された物です。 訳者はヒトラーに賛同しているわけでは全く無い、と断り書きがあります。 ヒトラーの少年…

『もう時効だから、すべて話そうか』一橋文哉

多くの有名な大事件を取材してきたジャーナリストの著者。 今までに話せなかったことも、そろそろ時間が経ったので話しても良いかと言うことで書いたのが、本書です。 和歌山カレー事件。 宮崎勉事件。 世田谷一家殺人事件。 実に多くの悲惨な事件があること…

『ヘンな科学』

イグノーベル賞をご存知でしょうか? 一般的な科学の世界では評価されにくい研究に対して、面白研究として贈られる賞です。 魚のオナラ 長話撃退機 など、やはりそうそうたる内容です。 受賞スピーチもなかなか面白いらしく、その様子も紹介されています。

『わたしは黙らない』

女性に対する性暴力についての著書です。 つい最近では、中国高官によるテニス選手に対するものが有名でしょうか。 取引先であったり、上司であったり、先生であったりと、断りにくい立場にいる者からの犯行が多いように感じました。 4歳の少女が被害にあっ…

『目で見るアンネの日記』アンネ・フランク

ナチスによるユダヤ人の迫害により、不自由な生活を強いられたのちに捕らえられて殺害された、アンネ・フランク。 彼女の著書である『アンネの日記』は、世界的に有名です。 本書はそれが書かれた当時の様子を、数多くの写真とともに、解説しています。 アン…

新説 鬼ヶ島

今週のお題「鬼」 桃太郎は鬼ヶ島で鬼を退治して、金銀財宝を持ち帰って来ました。 それらはもともと人の物だったのを、鬼たちが略奪した、いわば盗品でした。 その元の持ち主はどういう人たちだったのでしょうか? 飢饉があれば死者が続出するような農村が…

『100日同じ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか』与謝野

コンビニで毎日ビスコを買い続ける、という行為をひたすら続ける。 それも100日間。 それで、店員さんからあだ名をつけられるか?を検証するのが本書の趣旨です。 日付とともに、日記風に綴られています。 最初から、そうだよなぁ、ということがおきます。 …