愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『猫を棄てる』村上春樹

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自身の父を回顧するために書いた文章だそうです。

タイトルは、父と子である著者が遠くに飼い猫を棄てに行く、というエピソードからつけたようです。

思い返すと、誰でも妙に記憶に残る何でもないシーンはあるように思います。

そこから本書は、父の戦争体験や学校や結婚などに展開していきます。

最後に著者は、父の死の間際まで数十年間交流がなかったことを明かします。

それでなのか、なぜかとても不思議な話に感じました。