愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『教養が試される341語 知らない日本語』谷沢永一

日本語、というか言語は、キリがないですよね。 辞書にある単語を、全て理解出来る人なんているわけがありません。 それを使いこなすとなると、さらに出来る人は減るでしょう。 干戈をまじえる 正鵠を射る などなど。 スマホでさえ、予測変換に出ないのです…

『佐賀のがばいばあちゃん』島田洋七

お笑いコンビB &Bで活躍した、島田洋七氏が著者です。 本人の幼少期から中学校を卒業するまでの、自伝的な小説です。 タイトルのがばいばあちゃんとは、佐賀の方言で、すごいばあちゃんという意味です。 家庭の事情により、騙されて(‼︎)都会の広島から佐賀へ…

『人生に役立つ都々逸読本』柳家紫文

7・7・7・5 これが都々逸です。 ドドイツと読みます。 川柳、俳句、短歌は知っていても、都々逸を知らない人は多いようです。 でも、実は知っているのです。 お医者様でも 草津の湯でも 恋の病は 治しゃせぬ お前百まで わしゃ九十九まで ともに白髪の …

『刑務所なう。』堀江貴文

元ライブドア社長の堀江貴文が著者です。 獄中記は数々ありますが、ここまで有名人のものは、あまり無いのではないでしょうか。 それも、犯罪をしたからではなく、元からの有名人です。 マンガのパートと文章のパートがあり、誰にでも読みやすいようになって…

『極上の孤独』下重暁子

最近では、孤独を恐れる風潮があります。 あいつはボッチだと言われるのは、若者なら嫌だろう。 孤独死という言葉もある。 しかし著者は、孤独こそ極上のものだと説きます。 会合や会食の後に一人になった瞬間の、ホッとした気持ち。 他に頼らずに、孤独で凛…

『朝原宣治のだれでも足が速くなる』朝原宣治

ムスメが陸上部に入りました。 そのうちに、足が速くなるはずです。 まさか、そのうち負ける日が来るのでしょうか? それは嫌だなぁ、と思っていたら、こんな著書を発見しました。 アテネ五輪のリレーで四位になり、日本陸上会をかなり盛り上げてくれた、朝…

『アンナ・カレーニナ』トルストイ

ロシア文学で重要な作品の数々を残したトルストイ。 その名作のうちの一つが、本書です。 純朴な貴族の青年である、リョービン。 その友人で貴族で官僚のオブロンスキー。 その妹のキチィ。 タイトルのアンナ・カレーニナは、オブロンスキーの義理の妹です。…

初いも

今週のお題「いも」 「お食い初め」という行事があります。 乳飲み子が、初めて食べ物を口にする、というイベントです。 長女は良い箸をあつらえ、鯛を丸ごと1匹準備して、万全の姿勢で臨みました。 親が箸でほぐした物を、少しだけ口にそっと入れるという…

『松浦弥太郎のハロー、ボンジュール、ニーハオ』松浦弥太郎

カウブックスの松浦弥太郎氏の著書です。 英語とフランス語と中国語を話せるようになると良いですよ、という趣旨です。 氏は、週に一度時間を取って、各言語を学んでいるそうです。 強制的に学ぶようにしてしまう、というのは学習のためには良い方法のようで…

『女に生まれてモヤってる!』ジェーン・スー 中野信子

学者として、作家として、それぞれ異なる分野で活躍する著者の対談です。 テーマはタイトル通りで、社会における女性について、です。 どちらも自立した個人なので、確固たる意見を持っている様子がありありと見て取れます。 そして、あたかも目の前で喋って…

『メンズファッションの解剖図鑑』MB

ファッションは難しい。 そう思わされてきた人たちは、確実に存在します。 どんな服を着るきのがよいかわからず、センスが無いという言葉で片付けられ、途方に暮れている。 そのセンスとやらを教えてくれ! そんな問いに、しっかり分かりやすく答えてくれる…

『サッカー足ワザベスト100』

若い時の自分に読ませたい書籍を選ぶとしたら、それはもう、様々なものが浮かぶのですが。 幼稚園からずっとサッカーをしていました。 サッカー雑誌を読んだり、動画を見たりはしていたのですが、ここまでの数は無かったように思います。 全てのものが進化し…

『むかし日本人 いま台灣人』梅桜交友会代表

戦時中、台灣は日本の領土でした。 朝鮮や中国の一部も、やはり日本が占領していました。 本書は、その当時台灣で生まれた台灣人の皆さんに、対談形式でインタビューをしたものです。 当時の台灣人たちは、日本人として日本語を学びました。 学校などの様々…

『2分間ミステリ』

約二ページの中に収まる殺人事件。 それを毎回博士が解いていく、クイズ形式のミステリーです。 鮮やかなトリックもあり、言葉のあやを見つけるものもあり、状況をよく見たら解決出来るものもあり。 注意深く読めば、大抵は正解に辿りつけるはず。 なのです…

『仕事に効く教養としての世界史』出口治明

世界という広い横軸と、歴史という長い縦軸を掛け合わせると、ほとんど全てのことがわかる。 と言ったら言い過ぎでしょうか? ともあれ、知っておくと良いのは確かですよね。 日本では奈良時代、古事記、日本書紀点が書かれた。唐に対して、自分たちも歴史の…

『哲学・宗教の授業』佐藤優

著者が実際に大学で行った授業と同じ内容を、著書にしたものです。 ワラパルテの原則・何人かの専門家でネットワークを作れば権力は簡単に取れる 哲学は(悟性) (理性) (感性)など、得体の知れない言葉が出るので難解である ドイツ語ではこれらが日常語として…

『共産党宣言』マルクス・エンゲルス

現代で共産党や社会主義は、なかなか難しいところがある、と露呈してはいます。 しかし、この資本主義の経済が完璧に上手くいっているかというと、そうではありません。 そこで、何か得ることがあれば、と本書を手にとりました。 今までのあらゆる社会の歴史…

『獄中記』佐藤優

外務省で外交官として、国益のために職務にあたっていた著者。 それがある時逮捕され、留置所に入れられてしまいます。 その1年以上に及ぶ獄中で書き溜めたものを、書籍化したものが、本書です。 江戸時代は本がとても大切なものだった。 声に出すことを読む…

『ポーカーフェイス』沢木耕太郎

『深夜特急』などの著者である、沢木耕太郎氏のエッセイ集です。 一話目から、初体験、のエピソードです。 と言っても、そのような意味では無く、文字通り初めて体験した何か、というものです。 文章に人を引き込むような力があります。 一人でどこへでも行…

『カフカ短編集』フランツ・カフカ

不条理を描く事が多いと言われる、カフカの短編集です。 努力しても報われない、不可解な、むしろ何をしているのかすらわからなくなる、そんな展開のお話が続きます。 わかるけど、わからない。 読む時により得ることが多く、時により落ちこまされ、時により…

『大人は解けないクイズ』

大人は解けない!? という事は、子どもは解けるのに、ともとれそうですよね。 聞き捨てなりません、大人として。 全体に、頭を柔らかくして解くべき問題が多いように感じます。 正攻法の問題だけでなく、いきなりダジャレ問題が出てきたりして。 たしかに、…

『国語力アップ400問』

漢字や意味や熟語などの、国語に関する問題集です。 解答欄に、一般の正答率が書いてあるため、知らなければ恥ずかしい知識がよくわかります。 クイズ番組を自分のペースで好きな時に出来る、というような著書です。 勉強の合間などに楽しめそうで、おすすめ…

『読書会入門 人が本で交わる場所』山本多津也

猫町倶楽部という読書会の主催者が著者です。 読書会とはどういうものか? 猫町倶楽部の場合はどうか? 著者の思いはどうか? 読書会について、余すところ無く、語って行きます。 読書会は、一人の趣味になりがちな読書を、多くの人たちと分かち合うためのも…

『落語名作200席』

各種の落語を200席紹介しています。 物語の頭からサゲまで全体を書いていて、解説がおまけについています。 演じている噺家、その人による違い、今の落語での演じられ方など、解説はとても丁寧です。 読んでも面白いし、聞きに行きたくもなる、とても有意義…

『大人のための世界の名著50』木原武一

先日、『大人のための日本の名著50』を読んで、深い感銘を受けました。 本書はそれの世界バージョンです。 『罪と罰』 『パンセ』 『幸福論』 『聖書』 数々の名著が紹介されています。 読もうと思いつつ手が出ていなかった本も、部分引用とあらすじが出てい…

運動過足

今週のお題「運動不足」 大人です、家庭も仕事もある。 そうなると、あれこれやらなければならない事があります。 その結果、運動不足に陥ってしまう、というのはよくある事です。 つい最近、フットサルやサッカーを、頻繁にしています。 色々な知人のサーク…

『多摩 歴史と文化ウォーキングルート』

立川 日野 八王子 青梅 などなど。 多摩の各地域の、日帰りで行けるようなルートを、22コース紹介してくれています。 お寺、神社、ハイキングなどの自然探索がたくさんあります。 日野は新撰組ゆかりの地だと、改めて思い出しました。 また、七福神巡りなど…

『東京に暮す』キャサリン・サンソム 大久保美春訳

戦前の東京に暮らす著者。 イギリス外交官である夫の赴任とともに、来日しました。 その著者が、日本や日本人などを観察した事を、温かい眼差しで見つめて詳細に書き残してくれています。 使用人の気遣いの仕方。 よく笑う様子。 エルとアールの発音を使い分…

『心底惚れた』樹木希林

樹木希林さんの芸名を変える前の、著書です。 つまり、だいぶ若い頃のものです。 様々な著名人との対談集で、著者がインタビューする側です。 インタビュアーや司会者によって、ゲストのどのような面が引き出されるかは、かなり変わります。 著者は、明るく…

『がんになった緩和ケア医が語る残り2年の生き方、考え方』関本剛

緩和ケア医は、一定の期間で亡くなることが決まっている、終末期に差し掛かった患者さんのケアをする医師です。 その仕事をしている医師ならではの視点を期待して、読みました。 この状況になって良かったのは、患者さんが心を開いてくれやすくなったことで…