愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『ミノタウロスの皿』不二雄・F・不二雄

食育のお話でもあり、生と死の話でもあり、哲学でもある表題作。 その他にも、簡単に読み飛ばすには勿体無いお話が盛りだくさんです。 大人向けでもあり、実は子どもが多く考えるのに向いている部分もあるように感じます。 こういう面白さも必要ですよね。

『気楽に殺ろうよ』藤子・F・不二雄

藤子不二雄先生の短編集です。 著作には子ども向けのマンガが多いので、やはり笑いや友情などのイメージが強いです。 しかし本書では、とてもブラックであったり哲学的であったり、はたまたアダルトであったりします。 つまり大人向けの漫画なのです。 小さ…

『⚪︎×で鍛える句会の練習帖』岸本葉子 井上弘美

句会に出るのはなかなか気がひける。 句会でもっと活躍したい。 俳句の練習をしたい。 これらの様々なニーズに応えるのが、本書です。 滅多にありませんが、著者と解答が同じだった時は、とても嬉しいです。

『NHKこころの時代 道をひらく 内村鑑三』

キリスト者として有名な内村鑑三。 その著書は有名で、『後世への最大遺物』や『代表的日本人』など、数々の素晴らしい作品を残しました。 本書はその生涯を本人の苦境や心境など、余さず紹介しています。 著作では力強く未来を切り開く人物像を想像していま…

『戦国BASARA武将がわかる本』

婆娑羅と呼ばれたり、歌舞伎者と呼ばれたり、時代により多少異なりますが、体制に背いて力強く生きる人たちがいます。 反骨心があるともいえそうです。 本書では、ゲーム戦国BASARAに出てくる、そんな武将たちのエピソードなどを紹介しています。 絵や女性た…

『みんな彗星を見ていた』星野博美

信仰についての著書だと紹介されて、本書を手に取りました。 日本でのキリスト教の歴史から、本書は始まっていきます。 と思っていたら、話はリュートという楽器に飛んでいきます。 多くの弦がある楽器で、それに似た物もある。 そして天正の使節団に選ばれ…

『牛乳・狂牛病問題と雪印事件』

雪印と言えば、乳製品メーカーの最大手の一つです。 それが偽装をしていたら? そんな恐ろしい事件が現実にあったのです。 そして当時はプリオンという、致死的な脳疾患を起こす病原体も発見され、まさに食の安全性が大きな問題となりました。 酪農王国とも…

しっかりせナー

今週のお題「わたしは○○ナー」 人に対して信用する、とか信頼する、という言い方があります。 あの人に任せておけば大丈夫。 この人はしっかりしている。 そんな場合は、信用できる人、ということになります。 実にそうありたいものですよね。 さて、自分の…

『文豪たちが書いた笑う名作短編集』

名作と呼ばれる小説は、何だか難解な物のようなイメージがありませんか? 『暗夜行路』とか。 『カラマーゾフの兄弟』とか。 しかし実は、楽しいお話も多いのです。 そこで本書は、近代の文豪による、笑えるお話を集めてくれています。 大爆笑ではありません…

『初めて彼を買った日』石田衣良

飲む打つ買う。 この買うは、買春のことを指しているのですよね。 さて、買春といえば多くは男性が買う側ですが、本書は女性が男性を買うお話です。 女性だから、というわけではありませんが、買うという嫌らしさがあまり感じられませんでした。 短編集で、…

『続・世迷ごと』マツコ・デラックス

マツコさんによる、様々な芸能人についての分析論です。 この人はきっと、アイドルやテレビが大好きだったのだろうな、と思いました。 凄くよく見ているのです。 だから、各芸能人が現実に近しい人のように、ありありと見えてきます。 実際に批評が合ってい…

『ラテン語のはなし』

語学を学ぶのには、実際に話してみるのが近道です。 しかしラテン語は現在バチカンでしか使われていないので、それも難しいです。 では、各種の教材で学ぶしかないですよね。 本書はラテン語を学ぶための著書です。 しかし、よくある教材たちとは少し毛色が…

付箋とペンとしおりとフロス

今週のお題「カバンの中身」 移動の時、例えば電車だとか飛行機だとかでは、本を読むか寝るかしています。 そのために付箋とペンとしおりを、常にどのカバンにも入れています。 寝るのには道具を使っていません。 なるべく持ち物が少なくて身軽な方が良いか…

『少年A矯正2500日全記録』草薙厚子

酒鬼薔薇聖斗 中学生にして、二人の子どもの命を奪った人物である。 さらに、殺害こそ免れたものの、他にも襲われた被害者がいます。 何故こんなことを? 当時ニュースを見ていた誰もが疑問に思ったことでしょう。 その理由はとても大々的に報道出来るような…

『president 最高の瞑想』

瞑想って、何ですか? 昔ドラクエで大魔王がしていたのが、記憶に残る最初に瞑想に触れた瞬間です。 確かHPの全回復だったか、こちらのかけた魔法の全無効化だったか、とにかくすごい威力だったことだけ覚えています。 本書では様々な瞑想方法や、その利点…

『怖い旅』松原タニシ

事故物件住みます芸人の、松原タニシ氏。 住居だけでは飽き足らず、あちこちの心霊スポットに出掛けているようです。 それも生配信をしながら。 本書はその時の出来事などを所々写真入りで文章にしたものです。 実際に霊というか、何かが存在しているのかは…

『100分de名著 太平記』安田登

主役は後醍醐天皇、楠木正成、足利尊氏 あわい:ある2つの事柄の重なっている部分、間とは少し違う 1、鎌倉幕府の北条高時vs天皇後醍醐 2、足利尊氏(北朝)vs後醍醐天皇(南朝) 3、足利尊氏(兄)vs足利直義(弟) 4、足利尊氏の孫、義満が三代将軍になる フィナー…

声を出して笑える

今週のお題「最近おもしろかった本」 声を出して笑ってしまう本が良いです。 文学的な、文化的な、芸術的な価値があるお話は沢山ありますけど。 どれだけ辛い時でも爆笑してしまうような本は、本当におもしろい。 私の場合は、くだらない本がそれにあたりま…

『母が宗教にハマりまして』

宗教。 占い師。 人生や悩み相談。 ハマってしまうと恐ろしいものですが、抜け出すのはとても大変です。 親族や知人がそうなった場合は、一体どうしたら良いのでしょうか? 主人公の母はある女性の言うことを何でも聞くような、宗教にハマった状態になってし…

『名著ではじめる哲学入門』

哲学とは何か? これを簡単に述べるのは、とても難しいと思います。 そう、なんだか難しいことを言う学問、とも言えそうです。 名著と言われる著書は多くあります。 偉大な哲人も数多くいます。 それらの考えや内容を知ることが、直接哲学を知ることに繋がる…

『100分de名著 野火』大岡昇平

ダンテの「新曲」(地獄編)を彷仏とさせる 補給路を断ち兵糧攻めにするのが戦争の常識 友軍からも補給隊が狙われることがある 人生最後と言う予感 もう二度とここを歩かないだろうと言う実感=デジャヴの正反対 自分を突き離してみる ユーモアと知性は生き延び…

『盲信』

やまゆり園という障害者施設で19人死亡、26人負傷という、恐ろしい大量殺傷事件がありました。 犯人は植松聖という26歳の元職員です。 犯行動機は障害者が生きていない方が良いという、自身の考え方を妄信したものです。 犯行前に衆議院公邸に提出した手紙の…

『100分de名著 存在時間』ハイデガー 宍戸洋志

本書のメインテーマ:存在とは何かを明らかにすること 西洋哲学史の中で抜きん出て重要とされている 現代の連帯:マイノリティ(共通の敵)を排除する事で形成されることがしはしばしば 「みんな」によるいじめが世界規模で頻発している 人は誰もある種の「みん…

『ザ・民族図鑑』

人種、言語、文化、国。 様々な方法で人はカテゴライズされます。 その中で『民族』という分け方があります。 世界にはあらゆる民族がいます。 歴史も文化も信仰も違えば、考え方もかなり違います。 お互いの理解や協力も必要だし、適切な距離を空けるのも必…

『半神』萩尾望都

ある世代の人は、ベトちゃんドクちゃんを記憶しているかも知れません。 表題作は体がくっついて生まれた双子のお話。 必要な器官を共有しているため、切り離すことが出来ないのです。 知能は良いが栄養を取られて栄養不良のため見た目が良くない姉。 知能が…

『音羽幼女殺害事件』佐木隆三

ママ友の子どもを殺害した、山田みつ子。 大人が、殺したいほど他者の子にに恨みを持つことは、通常ありません。 しかし、本事件はそうではなかった。 本当の心の奥は本人にしか知り得ない。 いや、実は誰しも自分の心奥なんてわかってはいないのかも知れな…

『異邦人』カミュ

殺人を犯したのは太陽のせいだ。 ずっと以前から、この部分だけは知っていました。 さらにもう一つ、 昨日ママンが死んだ。 から物語が始まるということも。 不条理な話だと言われていますが、実際に読んでみると不条理なのは主人公の考え方や行動だけなのだ…

『偽善者たちへ』百田尚樹

作家の百田尚樹氏が、様々なニュースなどについてコメントしたものを集めた著書です。 人は自分が正義だと思い発言して行動します。 でもそれは大局的なもので正しくなければ、間違った正義と言えるでしょう。 死刑囚がパン祭りに参加したがる話は、声を出し…

『父よ、あなたは・・・』沖田×華

なかなか困った父を持つ主人公。 働いて貯めた三百万円をむしり取られたのを機に、連絡を断ちます。 そんな父が亡くなったという知らせが入り、遺体の元へ向かいます。 客観的に見て、とてもではありませんが良い父親とは言えません。 縁を切ったのも無理が…

早く寝る

今週のお題「マイルーティン」 ルーティンをなるべく作らないようにしています。 作らないようにする、というのもある意味ルーティンとも言えてしまいますが。 ともあれ。 何かをしなければならないのはストレスです。 ルーティンを作るのは、自らにストレス…