愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『新訳 老子』岬龍一郎

老子:天真爛漫な良寛さんのような生き方 孔子:道徳の見本。二宮尊徳のような生き方 上善は水の如し 賢愚、正邪、美醜、高低は相対的。それが正しいとは限らない 三宝 やさしさ つつましさ でしゃばらない 容易なことでも真剣に 何事も無理はしない 大いなる…

『100分de名著 平家物語』安田登

平家の衰退物語と捉えるのが正しい読み方 武士が琵琶法師の弾き語りを聴いていたもの 死者だけでなく聴者も鎮魂する物語 武士が聴きながら、自らの殺戮の過去を振り返った 誇り:自分が優れていると思うこと 驕り:それを当然と思うこと 光に生きる貴族 闇を支…

『哲学の教科書』中島義道

理想社会が実現しても、死にゆく人々のことは問題とならないのか? 暗黒の宇宙との対比で、風景や人々が愛おしく思える 死の教育は、性の教育以上に必要 1に1をたすと2になったという説明を、プラトンは納得できないと言った 哲学とは徹底的な懐疑 哲学の一…

弁当もち

今週のお題「お弁当」 お題の「弁当」という言葉を見て、執行猶予を連想しました。 これは、懲役一年・執行猶予三年というような場合に使う、業界用語です。 例 この間のタタキは五年だけど、弁当持ちだから、合わせて8年くらっちゃったよ。 これが、有害図…

『徒然草』兼好法師 角川書店編

日本で最も有名だと言えるものを、原文と現代語訳と解説とコラムを合わせて収録した、とても親切な著書です。 書物は『老子』と『荘子』が良い 春夏秋冬単独に観るのではなく、連続した移り変わりを楽しむ 会話の時は、相手の気持ちを思いやる 様々な用事が…

『デンマルク国の話』内村鑑三

デンマークは牛乳持って立つ国である 国運衰退時に事業が発展するのは難しい それができたら本当に凄い 戦いに敗れて精神に破れないのが真の偉大な民 敵にとられてしまったものは鋤と鍬で補おう 良い精神、道徳、宗教があれば、戦争に負けても国は滅びない …

『2040年の未来予測』成毛眞

現在、たったの10年前と比べても、考えられないくらいに技術は進歩しています。 しかしその反面、危機に瀕していることもたくさんあります。 それらを解説しつつ、2040にはどうなっているか、我々はどうするべきか、行動の指針を示してくれています。 アレク…

『動物よろず相談』田向健一

どんな種類の動物も診療する、珍獣ドクターと呼ばれる著者。 今までにみてきた動物は100種類以上だというのは、本当に凄いです。 そんな著者が、動物病院でよく聞かれることなどについて答えていく、Q&A方式の著書です。 実際に答えるまでにどんなことを考…

憧れの部屋

今週のお題「間取り」 お宅紹介のような番組を家族で見ていた時に、かなり大きなお部屋が出てきました。 三方の壁一面が大きな書棚です。 そして大きなテロップが出ました。 書斎 「すごーい!」 盛り上がりまくる中一の我が娘。 趣味は読書、夢は自分の家を…

『池袋ウエストゲートパーク 絶望スクール』石田衣良

留学生を隠れ蓑にした、安く労働力を買う、裏ビジネス。 猫の手を切り落とすような、動物虐待の動画を投稿する変態。 子どもが死亡する交通事故。 社会には、様々な問題が次から次へと出てきます。 それらを、池袋の街で起きた事件として、主人公の青年が解…

『がんこ長屋』

職人たちを主人公にした、江戸を中心とした時代小説集です。 それも陶芸であったり、花火職人にであったりと、かなり珍しいです。 武士のお話を読むことはも多いのですけど。 時代物と言えば人情物、というような気がします。 現在の人たちと変わらないのは…

『なぜ元公務員はおにぎり35個を万引きしたのか』北尾トロ

裁判の傍聴記を数多く書いている著者。 今回は、社会人男性に絞った内容を集めたものです。 社会と接している人たちなので、法廷での様子で、会社や仕事の仕方を想像してしまいます。 この人たちは、色々な物を失うんだろうなぁ、と暗澹とした気持ちになりま…

無一物

お題「#新生活が捗る逸品」 朝目覚めたら、一杯の水を飲む。 空腹時に効くという抗ヒスタミン薬を飲み下すのだ。 花粉症が酷いので、この時期は必須アイテムである。 アブトロニクスをお腹にセットして腹筋を鍛えつつ、プレシェーブローションを頰から顎にか…

『ゆずのどうぶつカルテ』伊藤みんご

小学生の娘が読んでいたマンガを、借りて読みました。 動物病院を営む、叔父の家で暮らすことになった、ゆず。 主人公は小学生の女の子です。 そして叔父さんといっても、まだ二十代。 長髪のイケメン風です。 獣医といえば髭面でぶっきらぼうキャラのイメー…

『グイグイ力』井上三太

『TOKYO TRIBE』や『隣人13号』などの著者である、井上三太氏の著書です。 漫画家なのでイラストも載っていますが、本書はほとんどが文章だけで、成り立っています。 もともとは、あまりないようなジャンルのマンガだったので、編集や出版の会社は迷ったかも…

『手塚治虫が描いた戦後NIPPON』

数十年前です、日本が戦争をしていたのは。 今よりも人の死はありふれていて、お金のために人を殺すということも、簡単に行われていました。 ブラックジャックも二篇収録されています。 大事なものは何か? 生と死とは? などなど、様々哲学的な疑問を作品に…

『わたしを支えるもの』益田ミリ

ひとりで色々と気持ちが揺れながらも、強く生きている、すーちゃん。 シリーズものですが、この一冊だけでもわかるようなストーリーになっています。 40歳になったすーちゃんは、カフェの店長から子どもたちの給食を作る仕事に、転職しています。 また、一時…

『現代人のための瞑想法』A・スマナサーラ

慈悲の瞑想:サマタ瞑想、安らぎを得て幸福になるための瞑想法 観察瞑想:ヴィパッサナー瞑想、自分とは?人とは?それらを知り尽くす 悩みのほとんどは人間関係。人が自分の思い通りに動いてくれない →自分のために世界が動いているわけではない ヴィパッサナ…

『まんがでわかる戦争論』

歴史の中に争いのない時代があったか? 絶対的戦争:攻撃重視、敵を殲滅 現実的戦争:政治や経済の影響を受ける 追撃を完遂する事で、相手を屈服させられる 戦争が続くと国力がさがる 目的があり、目標が設定され、軍事行動に移る ただ戦争を忌避するだけはな…

『実践アンガーマネジメント』安藤俊介

現代において、怒りという感情は、はなはだ邪魔です。 何をするにしても、良いことにはなりません。 そこでアンガーマネジメントというものが出来ました。 怒りの感情と上手く付き合う心理トレーニング 怒りを抑えるだけでは本当の解決ではない イライラする…

『集中講義 旧約聖書』加藤隆

聖書は前13世紀から後1世紀という、千年以上の期間に作成された様々な文章集。 編纂から完結までも500年かかっている。 古代のユダヤ民族のために成立したもの 日本人:神は恐れ多い存在。選ぶ事はせずそれぞれの神を認める 一神教:自分たちは神を選べない そ…

『教科書名短篇 人間の情景』

小学校だったか中学校だったか高校だったかで、何となく読んだような記憶がある、短編集です。 しかし、読みようによってはとても難解です。本当に全ての人に理解出来るのかなあ? そんな心配が浮かびました。 おそらく当時の自分は、違う読み方をしていたの…

『寂聴あおぞら説法』瀬戸内寂聴

作家であり僧侶でもある、瀬戸内寂聴氏の著書です。 自らのお寺で行っている、説法のイベントを文字に起こしたものです。 その日集まった人たちの中から1人が悩みを相談して、氏がそれに答える形の説法をする、という方法です。 自身が不倫や夫と子どもを捨…

『年収300万 父さんは、なぜリッチなのか』

いや、リッチでは無いだろう! そう言いたくなるのですけど、読んでみました。 申請するともらえる補助金や、副業などの様々な方法が紹介されています。 年収が高くなくても、テクニックを駆使すれば、豊かな暮らしができる! かも知れません。

『サッカー小僧テクニカルドリブル編』

各種のドリブルを紹介しています。 有名プレーヤーが、どのようにしているかの解説や、練習方法など盛りだくさんの内容です。 ゆっくりのドリブルは目からウロコでした。

『宇宙には、だれかいますか?』

宇宙飛人はいるのか? それを、様々な宇宙に関わる仕事をしている人たちに、たくさん聞いてみた本です。 それにしても、実に多種多様な職業があることに、まず驚かされます。 そういえば町の工場でも、そこで無ければ作れない宇宙船の部品に携わっていたりす…

『ザ・煩悩』笑い飯哲夫

お笑いコンビである笑い飯の哲夫氏による、人生相談です。 正確には煩悩を募集してそれに応募したものへの回答なので、煩悩相談、というべきでしょうか。 さて、ただの相談と回答ではありません。 その特色は、めちゃくちゃ笑える、ではなくて、仏教で答える…

『数の悪魔』

数、算数や数学に関する悪魔が、ある日少年の夢の中に現れます。 元々は、算数の授業を楽しく感じられない少年ですが。 最初は数を簡単にするところから始まります。 全ての数は1で表せる、というのです。 1=1 2=1+1 3=1+1+1 という具合です…

『結婚しなくていいですか。』益田ミリ

アラフォーのすーちゃん。 カフェの店長をしています。 普通に静かに毎日が過ぎていき、老後のことを考えたりします。 老人ホームに入るお金を貯められるか? その答えは、ムリ。 何とも不安になるお話ですが、そこに悲壮感は無く。 淡々とした穏やかな雰囲…

『SNOOPYのもっと気楽に』

SNOOPYはビーグル犬です。 喋れないけど、タイプライターで小説を書くことは出来ます。 ハックルベリーの物語も知っています。 でも、飼い主であるチャーリー・ブラウンの名前は知りません。 日本語と英語が併記されているので、英語の勉強に良いかと思って…