愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2023-01-01から1年間の記事一覧

『死る旅』松原タニシ

死にまつわる話を、怪談といいます。 本書は、現代の怪談とも言うべき話が、たくさん集まっています。 それから、死にまつわる職業についてのお話なども。 死後の世界は存在しないと思っていても、やはり怖いものは怖い。 では、死後に何かあるのか? 現代の…

『マンガでわかる!マルクス資本論』斎藤幸平

人間だけが自然とのやりとりに過剰な破壊をもたらしている 労働時間を減らすことを望もう 資本主義:使うより売ることが大事 金儲け運動を誰も止められない 労働の喜びは、構想と実行を自らやるととても多くなる アソシエーション:自発的な結社 資本主義にと…

『嫌われない毒舌のすすめ』有吉弘行

毒舌とか悪口は、元々言われた方はいい気がするわけがないのですよね。 場合によっては、第三者として聞いていても不快になりかねません。 だから、本当に注意して話す必要があるはずです。 それが上手いと言われている、有吉弘行氏が毒舌の使い方を実に詳し…

『ゼロから話せるポルトガル語』

オブリガード アミーゴ くらいしか知らなかったポルトガル語。 本書は、その入門書です。 スペイン語と近いと聞いていましたが、結構違うようです。 それでもアルファベットを使っているので、そこはシンプルかも知れません。 CDもついているので、会話練習…

プロテインミルクティー味

ダイエットしなきゃ! と思ってはみたものの、なかなか上手くいきません。 食べすぎなのだろう、ということは、良く分かっているのですが。 それを止められないのですよね。 それが出来れば、そもそも太らないというか。 まぁ、聞き苦しい言い訳です。 さて…

『ルポ・児童相談所』

児童虐待など、家庭で問題があり生活が困難になった時に、一時保護などをするのが児童相談所の役目です。 家庭の外に助けを求める術がない子どもたちにとって、本当に大切な施設です。 しかし、虐待をするような親がすんなり子どもを渡さない事も多いようで…

『怨霊になった天皇』竹田恒泰

死後に霊が祟るというのは日本独特のものなのですね。 似たような考えも海外にありますが、とりわけこの国ではそれが強いようです。 だって、天皇が怨霊になるんです。 本書を読んで、何となく日本で自殺が多い理由も少しわかった気がしました。 死生観も。 …

『ぼおるぺん古事記 三』

古事記で天つ神が降臨して、日本を治め始めるまでが書かれています。 瓊瓊杵命がとても良い味を出しているのは、やはりマンガならでは、ですね。 イワナガヒメの悲哀なども。 今出ているのはここまでのようです。 なかなか大変なテーマだと思いますが、ぜひ…

『思考の整理学』外山滋比古

一人では多すぎる、全てを奪ってしまう 一人の相手にのめり込むと、他が見えなくなる 頭脳を倉庫にしても仕方がない PCの方が上だから 現代は情報過多 不要なものは忘れる 過度な忙しさから解放される 考えるためには忘れる必要がある 全く関係のないこと同…

『正法眼蔵』道元 ひろさちや

哲学:言葉で真理を説明する営み 人には元々仏性があるはず なぜ仏になる修行が必要なのか 身心脱落:あらゆる自我意識を捨て去ること 角砂糖が湯に溶けるような 自分が悟りの世界に溶ける 迷いも悟りもない 仏も衆生もない 目の前には、ただあるがままの世界 …

『新約聖書福音書』若松英輔

福音書:マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つ イエスの生涯が書かれている 福音:喜びの知らせ キリスト者以外の人だからこそ、読み解ける言葉がある 文字の奥に言葉を超えた何かがある それを感じよう 人間が認識する真理より、もっと大事なものを、イエスは教…

ヤキモチ

今週のお題「餅」 お好み焼きや鍋やスイーツなど、意外に餅を食べることは普段からある。 それでもシンプルに焼いた餅を食べることは、お正月以外には、ほぼない。 一方で、些細なことで嫉妬をしてしまう機会は、十分にある。 これはそういう出来事がある、…

『ブルシット・ジョブの謎』酒井隆文

あなたの仕事は世の中に貢献していますか? 40%の人は、していないと回答した 商品を売るには、相手にそれが必要だと錯覚させねばならない 広告業を無くせば、かなりの不要なものが減る 他者や社会への貢献度と報酬は、反比例する やりがいのある仕事を出来…

『さらば、欲望』

資本主義社会に生きている私たちは、様々な、もしかしたら全ての相手から、欲望を掻き立てられているのかもしれません。 おそらくそれが、その仕組みの正体です。 本書には、今の世の中の様々なことが書いてあります。 もしかしたら、大部分の人は最早どうし…

『絶望しそうになったら道元を読め!』

曹洞宗の開祖である道元氏。 紛れもなく名僧であり、日本初の哲学者とも言われる、偉大な人物です。 その氏は、我々一般の人に向けた書を書いてくれています。 それでも難解だと言われているのですけど…。 ただ、言葉に表すことが出来ない悟りについての解説…

『マッチング・アプリ症候群』

昔よりも出会いは増えたのかもしれない。 その最たるものが、マッチング・アプリだろう。 著者は自身が実際にアプリに登録して利用し、様々な男性と出会い、その経験や考察を本書に記しています。 人との出会いは難しい。 まともな人は沢山いるはずなのに。 …

『歌舞伎町と貧困女子』

東横キッズという言葉がを最近になって知りました。 そして今は国会でまでも、ホストと貧困女子の関係を論じています。 悪い人間は、いる。 いや、悪い行為がある、というべきか。 その対象には、騙される人間がいる。 それは無知なのか、弱いのか、御しやす…

『ヤクザになる理由』廣末登

あの時はああするしかなかった。 人生には、そんな風に言うしかないことが、きっと誰にでもあるはずです。 そして、酷い人生だった、とも。 いや、そこまで言わなければならない人は、そんなに多くないかもしれませんけど。 本書は数多くのヤクザの人たちに…

言わなきゃ良かった

今週のお題「書いてよかった2023」 まぁ、おっちょこちょいです。 浅はかというか。 そんな私は、ろくなことをしません。 余計な一言で相手を不快にさせてしまったり。 (もちろんそんな意図は無かったのですが) 硬くて美味しい物を食べて、差し歯が抜けた…

『ぼおるぺん古事記 ニ』

古事記は面白い。 子どもの頃に、ジャポニカ学習帳の表紙と裏表紙の裏面に書いてある、因幡の白兎などの話を読んだ。 実は長い長いお話なのだけど。 本書はそれをボールペンで書いた漫画の、第二巻です。 もともと国譲りの話の件は、何となく釈然としない気…

『信用』入江慎也

闇営業の騒動で芸人を引退せざるを得なくなった著者。 友だちたくさん芸人や、飲み会芸人として知られていました。 色々ありつつ、現在はハウスクリーニングの会社を立ち上げて、地道に頑張っているようです。 本書のタイトルは信用。 世間では悪いイメージ…

『酒とバカの日々』赤塚不二夫

『おそ松くん』 『天才バカボン』 『モーレツア太郎』 などなど、数々の面白いマンガを世に出した赤塚不二夫氏。 大の酒飲みだった、ということでも知られています。 一人で篭らず、外で友人を作ろう。 行きつけと呼べる場所を作ろう。 たくさん遊ぶことが、…

『47都道府県これマジ!?条例集』

条例とは、それぞれの地方で決められているもので、法律に準ずるような効力があったりします。 しかし、国での決まり事よりはメジャーではありません。 だからなのか、目を疑うような条文が結構たくさんあるようです。 おっぱい条例って…。 いや、作った人た…

『ゴミ清掃員 ゴミのちょっといい話』マシンガンズ滝沢秀一

お笑いコンビマシンガンズ滝沢秀一氏の著書。 芸人だけで生活していけなくなった著者は、ゴミ清掃員として働き始めます。 その仕事は思いの外キツくて、離職者も多いし嫌なことも多いし、なかなか大変です。 それでも続けた著者。 元々真面目なのでしょうね…

『年収400万円で生きる』古田ばんび

日本は貧困化の道を着実に辿っています。 ネカフェ、ゴミ屋敷、ホームレス。 想像を絶するような生活を余儀なくされている人たちは、確実に存在しています。 現在の日本では、お金がないってこういう事なのですよね。 資本主義経済は万全ではない。 改めてそ…

北は北海道

今週のお題「冬のスポーツ」 学生時代に北海道で暮らしていました。 それまでずっと埼玉にいたので、気候の違いにはとてもびっくりさせられました。 転居の際は、花見を終えてから新居に向かったら吹雪だった、というようなことです。 やっぱり、スキーとか…

怒らない

今週のお題「マイ流行語」 以前、星新一氏の著書を読んだ。 その中で主人公が、自分は死なないことに決めた。だから、死なない。 そんなセリフを言っていた。 実際にはいずれ死んでしまうのだろうけど、本人は真面目に体のメンテナンスなどをして、死なない…

『コロナの時代をよむ』

コロナウイルスが猛威を振るった当時。 様々な立場の人が様々なことを言いました。 現在を生きる人々にとって、初めての状況です。 本書は科学者であり歌人でもある永田和宏氏と、僧侶である釈徹宗氏の対談です。 初めてのことに対して、これが正しいと発言…

『踏みにじられた未来「長野智子

集団暴行事件の加害者にされた、少年たち。 被害者の供述にも、他の証人の証言にも、裁判の経過にも、あからさまな違和感を感じます。 それでも裁判は続き結審する。 裁判官たちはおそらく、少年たちの人物も何も見えていないのにも関わらず。 まるで自分が…

『古事記』神話から読む古代人の心

地上と天空にある高天原 地下にある死者国である黄泉 地平線の彼方にある、根の堅洲国、常世 海底にある綿津見の宮 高天原には天つ神 葦原の中つ国には国つ神 世界の創世神話をは三つの語り口がある つくる うむ なる 古事記はなる、で主体が必要ない方法 高…