愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

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『古事記』神話から読む古代人の心

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地上と天空にある高天原

地下にある死者国である黄泉

地平線の彼方にある、根の堅洲国、常世

海底にある綿津見の宮

 

高天原には天つ神

葦原の中つ国には国つ神

 

世界の創世神話をは三つの語り口がある

つくる

うむ

なる

古事記はなる、で主体が必要ない方法

 

高天原に三柱、その後大地に一柱

ウマシアシカビヒコヂ

人の祖先?

人は、うつしき青人草、と呼ばれる

 

古代人は、人を草の一種と考えていた

 

一定サイクルで誕生、老、死を繰り返す

素朴な自然、生命観

 

一人一人で見ると、死は辛くて悲しい

人間全体で見ると、みんな繋がっていて、人は増えて繁栄していく

 

日本書紀』は正伝と、その類似伝を一書と呼び併記している

 

記紀神話の中には、南太平洋の島々と共通するものがある

日本人のルーツの一つに、南方からきた集団がある

 

南方ではバナナ、日本ではサクラ

 

古代人は桜を咲くものの代表と考えていた

 

桜は、咲く、が語の中にある唯一の花

和歌の美意識では、

華やかさ🟰生活

不安🟰死

を合わせもっている

これは仏教の無常感より以前からあった

 

オホゲツヒメの死

弥生的な栽培の開始

 

スサノヲ

根の堅洲国が本拠地、あらゆる生命が宿り、地上へ運ばれる

 

男:赤い血を拠り所とする

女:白い乳で子どもと結ばれる

 

古代人には自然にある色しかなかった

神話に出てくる色:黒,白、青、赤

 

赤:呪力を象徴、いのちとみなされていた

近寄りがたい畏怖や神聖さ

 

白:純粋な神聖の象徴

 

黒:暴力的な性格や畏怖

 

古代人にとり、色は動植物と重ねて存在した

 

その土地のものを食べる

その土地の人になる、元には戻れない

 

現代の笑う

古代

ワラフ:声あり、相手との関係を険悪にする

エム:声なし、相手との間に親密な関係を作る

 

記紀万葉集ではワラフに咲という字が当てられていた

 

ラク:声のあるエム

 

神話では神が人をつくる

実際は人が神を作った

神をめぐる問題は、全て人に原因がある

 

古代天皇はシャーマン

神の教えを聞くことが最重要な役目

疫病が流行ったら、天皇が責任を持ち対応

 

暮らしの中で向き合う神は、優しくない、気まぐれ、願いも聞き入れないことが多い

 

人は何とか神と交渉して要望を受け入れてもらおうとする

 

神は厄介だが、人もされるがままでは無かった