愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『サイバーアンダーグラウンド』

ネットが出来てから、恐ろしい勢いで発達していく現在。 そうなると、犯罪者もどんどん集まって来ます。 詐欺販売グループ 口コミのやらせ ハッカー ホワイトハッカー 本書では、サイバー犯罪やそこまで行かなくてもグレーな部分を、多く紹介しています。 や…

『日本殺人巡礼』八木澤高明

殺人事件は、様々な場所で昔から行われてきています。 本書は、それらの事件のあらましや背景を紹介するだけではありません。 その現場周辺の人々や、実際にはの現場が現在どうなっているのか?などを解説しています。 やはり恐ろしいようですが、多くの現場…

『オデュッセイア物語』ホメーロス

トロイア戦争の後、オデュッセイア王が故郷の国に凱旋するまでと、その後の活躍を描いた物語です。 ギリシャ人たちの複雑な名前が、取っ掛かりにくいと言えばそうなのですが。 それでも英雄的なオデュッセイア王の活躍を見ていると、どんどん物語にひきこま…

『サピエンス全史 文明の正体』ユヴァル・ハラリ

サピエンスが今のようになっていく過程には何があったのか? それらを解き明かそうというのご、本書の試みです。 農業革命 文字の開発 特有の物語を信用するという性質 これらにより、サピエンスは今の状況になった原因だろうと著者は主張します。 現在は決…

『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ

世界的なベストセラーとなった『サピエンス全史』の漫画バージョンです。 我々人類、サピエンスがどのようにして今のように地球上に満ちていったか? 様々な説がありますが、本書では偶然という説を取っているようです。 現在の状況は私達にもある程度わかり…

『13歳のきみと、「戦」の話をしよう。』房野史典

お笑い芸人の著者が、戦国時代の主な話を、笑いを交えて解説しています。 よく知られた定説ではなく、最近になって分かってきた史実をもとに、話は展開されて行きます。 とても面白くて、笑ってしまう箇所が、随所にあります。 こんな風にまなべば、歴史嫌い…

『マタギ奇談』工藤隆雄

熊の猟師。 それだけで、特異な仕事だという事がわかります。 その人たちは「マタギ」と呼ばれます。 本書は、今の世の中では見られなくなった「マタギ」の、様々なエピソードを紹介しています。 ギリギリで命を拾った、熊との戦い。 仕返ししに家までやって…

『歴史とは何か』

歴史は勝者によって作られる、と言います。 それならば、虚構に彩られた、もしかするとほとんどが事実ではない事柄を、わたしたちは学ばされてきたのかも知れません。 歴史というものがいったい何なのか? それから私たちは何を考えるのか? そして、何をす…

どんなことでも

懲役8年 わたしが8年間勤めた職場を辞める時に、冗談めかして、同僚や知人にそう言っていました。 8年間の刑期が満了して出所出来るようになったよ、というかなりブラックなユーモアです。 それくらい、働くのが辛くなっていたのは、紛れもない事実なのです…

『重要証人 ウイグルの強制収容所を逃れて』

著者:サイラグル・サウトバイ アレクサンドラ・カヴェーリウス 訳:秋山勝 北京五輪のボイコットが行われます。 その大きな理由がウイグルでの弾圧です。 本書は実際にそこで中国当局による弾圧を受けて、何とかそこから逃れてきた著者による、ルポルタージュ…

『世界のピラミッド』

ピラミッドって、エジプトだけにあるわけでは無いのですね! そんなことを思ってしまうのはシロウトです、ピラミッドの。 死者を弔う巨大なお墓。 死生観や権力の誇示に関わる、非常に目立つモニュメントでもあります。 そういえば、日本の古墳もピラミッド…

『日本人の一大事』佐藤愛子

作家の佐藤愛子氏によるエッセイです。 本書は、著者が80前後の時に書き下ろされました。 前書きで、著者の感覚と一定以上に年齢の離れた人たちとの感覚には隔たりがある、と述べます。それでも怒らず、嗤わず、わかろうとしてください、とお願いします。 著…

『キリスト教の核心をよむ』山本芳久

自分が本当に満たされる場所は足下にあった 父すなわち神の徹底的な許しに触れて、息子は気づいた モーセ(あなたの名はなんだと人々に知らせれば良いのか?) 神(わたしはある。私があるであろうように) ユダの連れてきた兵士(ナザレのイエスを探している) イ…

『NHK俳句』

世界でも珍しいくらいの、短文による文学なのですよね、俳句は。 せっかくそんな物に親しめる環境にある私たち日本人は、それをやらない手はないですよね。 というわけで、本書を手に取りました。 読書が投稿した作品を、先生方が添削するコーナーがあり。 …

『仏教のこころ ダライ・ラマ法話集』ベマ・ギャルポ

チベットの指導者であるダライ・ラマの法話集です。 私たちは全て等しく人間である 地理、文化、身体的な特徴は表面的な違いに過ぎない 信仰やイデオロギーの違いさえ、人間であると言うことで克服できる いずれの宗教も人類の発展に必要 人類的責任:他人の…

『交通誘導員ヨレヨレ日記』柏耕一

職業に貴賎は無いと言いますが、働いている当人たちが底辺の仕事だという職業があります。 そんな辛くて厳しい仕事である、交通誘導員をしている著者による、まさにヨレヨレ日記が本書です。 ドライバーに無理難題を言われて怒られ、現場の作業員に怒られ、…

『毒婦。木嶋佳苗』北原みのり

次々と煉炭で独身男性を殺害していった容疑で死刑判決を受けた、木嶋佳苗死刑囚。 本書はその幼少時代から、事件に至り公判で死刑判決を受けるまでを描いています。 サブタイトルにある通り、メインは裁判の様子です。 それにしても、幸せそうなまま亡くなっ…

『ポジティブことば選び辞典』

あー、面白い。 これが本書を読んだ感想です。 そんな言い方があるのか、というポジティブことば。 また、逆にネガティブことばも見逃せません。 そんな言い方!? 楽しいし、ためになります。

『奥のほそ道』松尾芭蕉 長谷川櫂

俳句の大家でパイオニアとも言える、松尾芭蕉の紀行文です。 数多くの有名な俳句も収められています。 古池や蛙飛び込む水の音 (古池)より(蛙飛び込む水の音)が先作られている 古池は現実の音に対して空想をつけたした部分 心の世界を詠んだ事は画期的 歌ま…

『新宿歌舞伎町駆け込み寺』玄秀盛

一匹狼のヤクザ者。 本書を読んで著者を表するとしたら、これが一番しっくりくる気がします。 育った環境を考えると、仕方がない部分はあったのかも知れません。 人は生きていかなくてはならないので。 そんな著者が、ある時、不治の病にかかっていることが…

『今昔物語集』

今は昔、で始まる物語集です。 小さい頃に聞いた話や、漫画日本昔で見た記憶がある話。 中国の話や日本の話。 有名な歴史上の人物もよく出てきます。 温故知新。 時にはこんな物語を読むのも、悪くありませんよね。

『古墳のひみつ』

古墳の大きさをご存知でしょうか? 実は世界に数あるお墓の中で、世界最大だそうです。 そう、あのエジプトのピラミッドよりも大きい、と。 そして思ったよりも数が多い。 地域の偏りはありますが、もしかしたらあなたの町の近くにもあるかも知れませんね。

『間接護身術入門』

元警察の著者が書いている護身術です。 危険な犯罪者と直接接する警察官は、紛れもなく護身のプロで無ければ務まらない仕事です。 たしかに変な人は増えているのですよね、残念なことに。 だからこういう知識はあった方が良いです。 やり過ぎてもいけない。 …

『修羅の棲む家』西館好子

作家、井上ひさし氏の元奥様。 それが本書の著者です。 売れていない頃から二人三脚で頑張ってきたように見えた夫婦。 当時の世間からは、オシドリ夫婦だと考えられていたようです。 しかし本書では、そんな幻想を吹き飛ばそうとするかのように、旦那による…

『VRが変える これからの仕事図鑑』

著しく技術が進歩してきる分野の最たるものが、このVRだと言っても過言ではありません。 本書を読むと、心からそう言えると思います。 本当にそこにいる視覚。 いずれ触覚。 嗅覚。 味覚。 聴覚。 これらが、かなりの精度で実現されるというのです。 現実…

『突破者流 殺しのカルテ』宮崎学

保険金殺人事件 和歌山カレー毒殺事件 あさま山荘リンチ殺人事件 数々の有名な「殺し」の事件を突破者の著者が解説してききます。 犯人の気持ちは私たちには本当には分かりませんが、朧げに事件や犯人が見えて来る気がします。 実用的ではもちろん無いはずで…

『最終目標は天皇の処刑』ペマ・ギャルポ

中国。 世界地図を見ると、この国の周囲に空白があったり、自治区という場所があるのに気づく。 これは一体何なのか? その恐ろしい答えが本書には書いてあります。 チベット。 モンゴル。 ウイグル。 そして、香港と台湾。 いずれ日本。 まさかと思うかも知…

幸せハードルの低さ

今週のお題「最近あったちょっといいこと」 期限が近くなったので食べたカンパンが、思ったよりは美味しかった。 お尻の怪我が一ヶ月ほどで治ってきた。 ファミレスでクーポンを使ったら、スイーツとドリンクを300円で楽しめた。 職場の友人との雑談でかなり…

『読むだけですっきりわかる 日本地図』

りんごの生産量が日本で一番多いのは? 青森! ですが、二番目に多いのは何処でしょうか? ……。 はるか昔の学生時代に、テスト前に必死で覚えたはずの知識は今、どこに。 そんなわけで、読むだけで学び直しができる貴重な一冊です。 それぞれ地域ごとにまと…

『キリスト教と笑い』宮田光雄

ユダヤ人は歴史を通じて常に迫害されてきた そこでジョークを磨いてきた ヨナは海を渡ってまで、ヤハウェから逃れようとした イエスはペトロが水に沈んだので(岩)と言うあだ名をつけた ヤコブとヨハネには(雷の子)と言うあだ名をつけて ローマ皇帝に税金を…