愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『僕の死に方』金子哲雄

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経済ジャーナリスト、と言っても様々な商品をお安く買う紹介をするという、とても庶民派の著者。

実際に、多くの人が欲しい経済の情報はコレなのですよね。

そんな著者が、現代の医療では治癒できない難病の末期で、余命いくばくもないと診断されてしまいます。

体調も悪化していくのですが、著者は最後まで仕事を続ける、という決断をします。

そればかりか、自身の葬式の手配をしたり、戒名を事前にもらったりなど、およそ精力的とも言える活動をします。

本当辛いのでしょうけど。

仕事をしたいというよりは、人を喜ばせたい、役に立ちたい、という気持ちがとても伝わってきました。

 

本書を読んでいて、正岡子規の『病牀六尺』を思い出しました。

それからフランクルの『夜と霧』も。

死ぬ間際まで、人はやりたいことや正しいことが出来る。

脳が無事であれば、の話かも知れませんが。