愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『100分de名著 わが道を生きる 五輪書』宮本武蔵 魚住孝至

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武蔵は理論制があり、思想に体系性があった

 

義理や恥を思って自ら死を選ぶ=死の覚悟

→僧、女性、百姓でも「その差別なき者」

武士の本分は全てに置いて人に優れ、勝つこと

 

兵法は実践で役立つことを第一に考えるべき

 

あらゆる場面で勝てるよう、合理的、実践的であれ

 

あらゆる武具の特徴を知り、使い慣れておく

 

武具に好き嫌いがあるのは良くない

 

敵と「あう拍子」と意表を突く「ちがふ拍子」を知る

敵が思いもしないでリズムで勝ちを得る

鍛錬なくては及びがたいところ

 

武士の精神は死ぬ覚悟ではない

全てにおいて勝つことである

 

読むだけでなくやってみる


自分の方法として工夫する目を動かさずに両脇を見る

 

ゆっくりした敵には速く、気の早い敵には来たのをかわして打つ

お互いに同時の時は打つ気を見せずに打つ、あえて遅れて打つ

 

毎日少しでも自分を高める

 

常に主導権を取る

縣の先:ゆっくり相手を油断させ、パッと早く

待の先:ゆっくり相手が来たのをサッとかわしてパッと早く
体体の先:同時 敵が早ければ、ゆっくり強く
       敵が静かなら、軽く早く

敵の技が危険でなければ放っておく

 

敵の立場になる

 

わざとゆっくりとして、敵が緩んだら早く強く打つ

相手をよく見て自由にさせないように抑えながら、心身ともに崩していく。

崩れたところを一気に攻める

 

敵が心底負けたと思うまで攻めきる

 

良い姿勢を保ち、相手を不自然にさせ、そこで攻めきる

 

今の自分にはわからない大きな世界がある

 

向上に果てはない

兵法に留まらない無限の世界へ開かれていく

 

日常から隙のない「生きた体」で動く

 

験を担ぐのは弱さ

 

独立不羈+求道


生きるか死ぬかの世界であること。
常に相手があること。
この二つを踏まえると、兵法がいかに厳しい世界かがわかります。
そこで生き残るのが、どれだけ大変なことか。
生きるための方法は、あるいは全てに通じるのかも知れませんね。