確かこの事件を初めて知ったのは、闇金ウシジマくんで読んだからだったと記憶している。
犯人は男性。
通電の虐待や心理的な虐待など、あらゆる手段を講じて、周囲の人々を操り人形にしていく。
お金のためにしても、やり過ぎというかそれが必要なのかわからないほど、残酷なことをしていく。
本書は、その犯人と操り人形にされた共犯女性の、逮捕されてから公判から判決までの様子を追っている。
およそ一般の人間とはかけ離れた感情や思考を持つであろう犯人の、通常では見られないであろう部分を紹介している。
それでもなお、なぜそんな事をしたのか?
なぜそこまでしたのか?
という疑問は残る。
ここまでのドキュメントでさえ、犯人の心情に踏み込みにくいのかも知れない。
実に恐ろしい人間なのか、それとも人間には誰でもそんな素因があるのか。