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様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『知識ゼロからの遍路入門』五十嵐英之

 

知識ゼロからの遍路入門

知識ゼロからの遍路入門

 

 

 

 

 

空海の伝記を読んで俄然興味が出ました。

空海弘法大師とも呼ばれる、昔の名僧です。

遍路とは、空海にちなんだ修行です。

四国にある八十八ヶ所のお寺を順番に回る、というものです。

 

お寺は四国を一周するように、ぐるりと点在しています。

 これに番号がついています。

一から周って行くのが順路です。

同行二人と言って、空海がととに歩いてくれている、といわれています。

八十八から一まで周って行くのが逆路で、坂や難所が多く大変なため、順路の三倍の功徳になると言われています。

また、空海とは何度もすれ違えると、考えられています。

 

四国とは、讃岐、伊予、土佐、阿波の四つで、

現在では香川、愛媛、高知、徳島の四県です。

一度に八十八ヶ所を周るのは数ヶ月かかり、なかなか大変です。

そのため、一国ずつ分けて周る、という方法もあります。

また、車で周ったり。

団体で周ったり。

服装も、伝統的なスタイルはありますが、むしろそこまでガチガチでは無い人の方が多いようです。

 

全て巡拝し終えることを結願とか、満願と言います。

それから和歌山県にある高野山奥の院へ詣でれば、まさに完璧です。

 

読みすすめると、自らがお遍路をしているような気になって来るのが不思議です。

そして読後には、結願したような厳かな雰囲気さえ漂って来ます。

実際には、何も成し遂げてはいないのですけどね。