オペラとして有名な『椿姫』をわかりやすくマンガにしてある著書です。
貴族の集まる社交会から物語は始まります。
主人公はそこに参加している青年、ヒロインは同じくそこに参加している女性、ただし売春婦です。
そんな身分でも社交会に出入り出来るというのは、今の日本でいう売春婦とは、だいぶ違うのかも知れません。
ちなみに高級娼婦というくくりです。
娼婦だからなのか、ヒロインにはこれという相手はいません。パトロンはいますけど。
そんな中で、ヒロインを心底気遣う主人公に、心を惹かれます。
一度は上手く行きそうに見える恋は、主人公の父親により、許されないものとなってしまいます。
理由は、娼婦だから、です。
それと知らせずに身を引くヒロインと、そうとは知らず誤解する主人公。
本当に読んでいて切ないです。