愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『家族喰い』

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角田美代子。

いくつもの家族に食い込み、それらの財産を喰いつくす。

それだけに留まらず、家族間の絆を断ち切り、その人員さえも喰らう。

実に背筋の寒くなる大量の殺人事件を次々に起こした、主犯である。

 

自身が恵まれない家庭に育ち、その影響からか、他の家族を離反させることに執念を燃やした様子が伺い知れる。

また、自らは強固な家族を作り、慕われたかったのだろう。

 

獄中で自死をした犯人は、どのような思いでいたのか?

とても興味深い事件である。