愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『生きる勉強』A・スマナサーラ 香山リカ

f:id:kazuyoshisan:20210831104839j:image

初期仏教の僧侶と精神科医の対談です。

 

野球のスーパースター、有名な政治家などがいなくなっても世界は続く

(私にしかできない)はエゴである

 

お釈迦様は自らを(医者)だと言っていた

心の病を治す医者

 

腹が減ったら盗んで食べるより、そのままのほうがかっこいい

罪を犯すのなら、自分が死んだっていいじゃないか

 

脳は体の一部

 

生きるのは大統領も社長も、とても苦しいことの連続

 

データがあればそのようにとらえる

データがなければ信じる必要はない

それが理性的

 

その昔(差別)に異を唱えたのは、お釈迦様だけだった。

 

人は人類は常にマインドコントロールされ続けている

 

倫理+実践

 

相手が感情的になったら全て表に吐き出させると良い

 

毎日喜んで充実感があって生きられると良い

そうすると心配や不安はなくなる

 

仏教と精神科医療は、かなり通じる部分があるようです。

宗教というよりは気づいて考え方を変えること。

頭の病気は精神科医に見てもらってしっかり治す。

そうやって皆んなが幸せな気持ちで生きられると良いですね。

『ユダヤ5000年の知恵』

f:id:kazuyoshisan:20210909224733j:image

ユダヤ

ユダヤ教

キリスト教イスラム教の基となる、一神教の中でも最も長い歴史を持つものの一つです。

そんな彼らは聖書とタルムードに沿って考え、生活をしています。

タルムードは膨大な量の内容がある文献です。

それを日々学び、研究し、活かしていくので、それはユダヤ人は賢くなるわけです。

本書はそのタルムードの内容を紹介しつつ、著者が解説を加えたりしています。

本書を通じてその一端に触れることが出来たら、読者も少し賢くなる!かも知れません。

『所沢のタイソン』久保広海

f:id:kazuyoshisan:20210909224709j:image

ケンカ3000戦無敗。

なんともスゴイ人がいたものです。

何にでも順位はつけられるのでしょう、ケンカで上位の人はこんな感じなのでしょうね。

地元は所沢、今の実家は狭山。

どちらも自分の地元でもあります。

途中で出てくる著者の述懐に『相手を殺しても良い』というつもりで、ケンカをしているのだという件が出てきます。

実際にパワーボムのようにして、相手の首の骨を折るようなこともあったとか。

これくらいの気持ちでいるから、上位なのでしょうね、おそらく。

また、相手に対して可哀想などという気持ちを全く持っていなかったそうです。

これも、上位になるために必須のメンタルスキルのように思います。

 

小学生の頃、自分がたびたび同級生や上級生と、ケンカをしていました。

しかし、怪我をさせたら相手の親が悲しむだろうな、と考えることがありました。

また、殺してもいいなんてとても思えず、ひどい怪我をさせることさえ躊躇しました。

ここが著者との違いなのだと思います。

現在は『我慢』を覚えたという著者。

地元を見ると近いけど、ものすごい違いがありますよね。

所沢がそんなことになっていたとは…。

『ガンジー自立の思想』M・K・ガンジー

f:id:kazuyoshisan:20210831105122j:image

イギリス人の神様はおかしい

インド人は私利私欲のため、インドにイギリス人を引き止めている

 

グジャラート語で(文明)とは(良い行い)の意味

 

ものが手に入るほど、もっと欲しくなる

欲に身を任せると、その抑えはきかなくなる

 

知的労働はそれ自体で満足を得ることができる

 

理想的状況では、医師や弁護士などの専門職をしている人は、社会利益のために働くようになる

 

生存競争ではなく相互のために尽力できるようになる

→人間の処理

 

もし他に頼る必要が全くなければ

→高慢で迷惑な存在になってしまう

 

ガンジーはイギリスに支配されていたインドが独立できるよう、尽力した人です。

その手段は非暴力というものでした。

誰も殺さず怪我をさせず。

宗教家であり、ある意味では政治家でもある。

その考えの土台がわかる著書でした。

『教養としてのミイラ図鑑』

f:id:kazuyoshisan:20210909224635j:image

エジプトのミイラが有名ですが、実はそれ以外にも、世界各地にミイラは存在します。

例えば我々の住む日本にも。

その場合は、宗教的な儀式で即身仏となる事が多いようです。

ロシアのミイラはクオリティーが高いです。

国家の事業として行ったのでしょう、レーニンのミイラは、今にも起きてきそうです。

 

さて、本書を通してかなりミイラに詳しくなることが出来ました。

ところで、ミイラは教養と言って良いのでしょうか?

 

『おたからサザエさん』長谷川町子

f:id:kazuyoshisan:20210909224209j:image

サザエさんのマンガ本です。

今はアニメの印象が強いですが、元は新聞で連載されていた4コマ漫画です。

内容はアニメと同じ部分もありますが、昭和初期の連載です。

アニメ以上にレトロなのですよね。

すぐ相手にバカという。

タバコはガンガン吸う。

でもこれがスタンダードだったのですよね。

でもまあ、お互いにそうなら傷つきません。

面白くて昭和を知れる良書です。

『ホームレス川柳』

f:id:kazuyoshisan:20210909224014j:image

ホームレスの人たちは好きでその状態でいるわけではありません。

同じ人間なのですよね、単純に。

そんなホームレスの人たちが詠んだ川柳を集めたのが本書です。

笑える作品あり、悲しい作品あり、心情がよくわかるホームレスならではの作品が目白押しです。

もし自分が明日ホームレスになったとしたら、きっとこういう気持ちになるんだろうな、と思わされます。

ということは、やはり私たちと何の変わりもない、人間なのですよね。