愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『武士語でござる』八幡和郎

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現代の日本語と昔の日本語は、違います。

また、身分の違いによっても言葉はちがいます。

本書は武士の話していた言葉、武士語を解説しています。

 

まずは入門編です。

自分を話す言葉から、余、身共、拙者。

次は相手を表す言葉、そち、その方、そなた、貴殿、そこもと、お主、うぬ、下郎。

 

シチュエーションによっても様々な節後があります。

拙者〇〇の忘れ形見

よもやお忘れあるまい

笑止千万

助太刀いたす

これらの言葉が飛び交う状況が目に浮かびます。

愛いやつじゃ

近うよれ

ご無体な

これらは悪代官の使う言葉ですね。

 

浪人も武士語を使います。

武士は食わねど高楊枝

尾羽打ち枯らす

世が世であれば

用心棒

赤貧

これは少しせつないですね。

 

現在でも一般に使われている言葉もあります。

飛んで火に入る夏の虫

お見事

気合

切羽詰まる

痛手

 

時代劇が好きな人にはたまらない1冊です。

新しい言語学には抵抗がある人にとっては、とっつきやすい語学学習になるかもしれません。

単純に楽しむためにも良い本でお勧めです。

 

武士語でござる

武士語でござる