中原中也。
夏目漱石。
太宰治。
などなど、錚々たる文豪たちが自ら吐いた、悪口を寄せ集めた本です。
まず目を引くのは、文章の巧みさや力強さです。流石に文豪と言われるだけあって、読んでいるうちに、その世界に入り込んでいる自分に気づきます。
次には、破天荒さです。
中原中也などは、よく捕まらなかったものだと、びっくりしました。
ある意味で狂人です。
殺すぞ、とか言ってますし。
ひょっとしたら、彼らは感情の起伏が激しいので、生き生きとした文章が書けるのかもしれないな、と思いました。
だとしたら、彼らはみんな、かなり辛い人生だったと言えるのでしょうね。
血だらけになりながら書いているような印象です。
これを読んでから新たに作品を読むと、また違う味わいが出てくる気がしてなりません。