ドン・ホセの独白形式の作品です。
ボヘミアンのカルメンこと、カルメンシタという女性との、出会いから別れまでを描いた作品です。
カルメンに出会い、恋をしてしまったために、兵士の仕事を捨ててお尋ね者になるホセ。
密輸入、盗賊、人殺し、転げるように転落して悪事を重ねて行きます。
それもこれも、自由奔放で天真爛漫なカルメンに、いいように翻弄されてのことです。
どれも嘘なのかも知れないし、どれも本当なのかも知れない、そんなカルメンの魅力は、生きていくために身につけた必要なものなのかもしれません。
カスタネット、占い、葉巻。
情緒あふれる世界にも、どっぷりと浸かれます。
読み終わってからため息が漏れました。
良書です。