日本のお茶についての著書です。
お茶には酒のような傲慢なところがない。コーヒーのような自覚もない。ココアのような気取った無邪気もない。
最も悲しむべきこと
教員が誤り、立派な青年を損なうこと。
鑑賞が俗悪で名画の価値を減ずること。
手際の悪いために立派なお茶を浪費してしまうこと。
茶碗の色は青が良い。お茶の緑が映えるため。
禅は仏道の教えとしばしば相反する。
茶室は簡素で清浄。禅院から起こった。
偉い茶人は皆、禅を修めた人であった。
茶室はすべてのものが全く清潔である。
茶室は茶人のために作られたものである。
重複を避ける
生花があれば草花の絵は不要。
丸い釜なら水差しは角張ったもの。
黒い茶碗なら茶いれは別の色を使う。
場所を2等分しない→真ん中に物をおかない
人は花を捧げて初めて獣性を脱した。
お茶は、野盗の如き戦国武将たちを、何とか教養人に近づけるために用いられたとも言われています。
すなわち、精神を穏やかにしたり、品性を良くしたりする作用がある、と考えられます。
実際にお茶を始めないまでも、本書でその一端に触れるのは、そのような効果が多少はあるかも知れません。