愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『茶の本』岡倉覚三

f:id:kazuyoshisan:20200407083753j:image

日本のお茶についての著書です。

 

お茶には酒のような傲慢なところがない。コーヒーのような自覚もない。ココアのような気取った無邪気もない。

 

最も悲しむべきこと

教員が誤り、立派な青年を損なうこと。

鑑賞が俗悪で名画の価値を減ずること。

手際の悪いために立派なお茶を浪費してしまうこと。

茶碗の色は青が良い。お茶の緑が映えるため。

 

禅は仏道の教えとしばしば相反する。

道教儒教としばしば相反する。


茶室は簡素で清浄。禅院から起こった。

 

偉い茶人は皆、禅を修めた人であった。

 

茶室はすべてのものが全く清潔である。

 

茶室は茶人のために作られたものである。

 

重複を避ける

生花があれば草花の絵は不要。

丸い釜なら水差しは角張ったもの。

黒い茶碗なら茶いれは別の色を使う。

 

場所を2等分しない→真ん中に物をおかない

人は花を捧げて初めて獣性を脱した。

 

お茶は、野盗の如き戦国武将たちを、何とか教養人に近づけるために用いられたとも言われています。

すなわち、精神を穏やかにしたり、品性を良くしたりする作用がある、と考えられます。

実際にお茶を始めないまでも、本書でその一端に触れるのは、そのような効果が多少はあるかも知れません。